前日の山からうって変わって海へ.
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アルバム 150502-0506_紀伊半島 |

早朝に和歌山市街に入ってまずは太田城跡の来迎寺.
このあたりにあった太田城は秀吉の攻撃で水攻めにあったことで有名なお城.この町内くらいのさして大きな城では無かったようですが,今は宅地のただ中でとくに後もなく.

続いて和歌山城へ.近くの駐車場へ車を停めて追廻門から.


相変わらずで大きな石垣を眺めながら,一年半前に来たときとは逆回りで護国神社から動物園を抜けてぐるりと見学.

天守はまだ開館時間にはなっていないので天守台の周りをぐるっと一周してから駐車場へ.


20分ほど走って向かう先は加太港.ここから友ヶ島への船が出ているので時間を見計らってやってきました.友ヶ島というと旧日本軍(明治期)の要塞跡が残っていることで有名な無人島で,一度行ってみたいと思っていました.今回は思いつきで和歌山へ来たのでどうしようかと思っていたんですが,悪目に出ていた天気予報も良い方へと外れたので思い切って行くことにしました.そこそこの人気スポットかつGWで船の便数も多くないので混むだろうと予想して初便の一時間半前に港へ.が,既に良い数の行列が.30人ほどだったと思いますが,メインがファミリー層なので1人前3枚ならアウトかなという微妙なところ.ともかくも並ぶ.
と,並んだそば後から車が入ってきていてじわじわと行列が伸びていく.出港30分ほど前に初便の発売が始まったものの風のため定員を80名にするというアナウンス.数人前に並んでいた学生?が一気に10枚のチケット購入.これは詰んだかと思ったんですがなんとか買えて”あと3人”の声.ほんとぎりぎりで初便へ滑り込めました.

船で20分走って友ヶ島へ上陸.後ろの予定もあるので滞在時間は2時間を予定.島での滞在時間が割に合っていない気がするのはいつものこと.もっとゆっくりしても良いんですが,その後ろの便がさらに2時間後なのでやむを得ず.なのでメインどころを効率的に消化していきます.
道は車道として整備されているものの砂利道で落ち葉がふんだん残っている粗い道.それに小さな島とは言え起伏がキツいので結構体力を使います.息を切らしながらまずは東側の第四砲台へ.

まず見えたのが鬱蒼とした緑に包まれたレンガ造りの小屋.すごく古びてる上に第四砲台は人が居ないので日が差してても雰囲気が出ています.

脇にある弾薬庫跡は綺麗に残っています.

弾薬庫の中は真っ暗.加太港の土産物屋に懐中電灯が売ってたのを見て,車に積んでいた折りたたみ自転車からライトを外して持ってきていました.中もなかなか広くて入っていくことも出来ます.あれこれ見てるだけでも良い時間が経っていたり.

そこから西へと山の中へ.島の南側にある探照灯跡.階段登って穴のぞき込んだりぐるっと回り込んだり.

戻ってきて将校宿舎跡.どこのFPSゲームだよという感じ.

だいぶ古びがきて荒れてしまっているんですが,レンガ造の中で和風の間取りが分かります.

藤の花の季節でレンガに映えて綺麗でした.

トンネルをくぐると雰囲気が一変.古びのレンガに新緑が映えた彩りがなんとも美しい.第三砲台跡は友ヶ島で一番規模の大きな砲台跡で綺麗に残っています.

弾薬庫の中から.

中も中で通じていてあっち行ったりこっち行ったり.一番有名なところなので人がそれなりに居るんですがちょうど人の捌けた時だったようで独り占め状態でうろうろうろうろ.

弾薬庫からわずか歩いたところにあるのが砲座への入口.特になんの案内板もなくなんの穴だろうかと覗いてみたら・・・・・・.

なんか向こうに抜けられるっぽい?

再びライトを手に探検モード.

脇道&階段.ライトを消したら何も見えない真っ暗闇.

階段を上がった先に・・・・・・.

円形にあいた大穴が二つ.砲座だそうでここに海岸砲が設置されていたということで.

これが横に4つ連なっていて埋もれているのから一番整備されているのがここ.調べてみたら28センチ榴弾砲が据えられていたらしい.そのあいだ全部がさっきの真っ暗な通路とか部屋とかがあって良く残っているんですよね.もう素晴らしいったらありゃしない.

砲座をぬけるとタカノス山の展望台.

生憎の視界なのはいつものことだけれども島全体を見渡せます.この辺りで予定時間を大幅に遅れていてじりじり焦りながら次へ.

聴音所跡も行きたかったけど割愛してさらに島の西側へ行って友ヶ島灯台.

すぐ脇には第一砲台跡と掩蔽壕の跡.立ち入り禁止で木立の間からのぞき見.

子午線広場といって東経135度が通っているということだから真北が明石ですね.向こう側に見えるのは淡路島.

第二砲台は景観が一番綺麗なところ.海辺の緑に囲まれたレンガの建物は綺麗.でも海に近いので劣化がひどくて立ち入り禁止.

これ裏側回れたのかなぁ.

このあたりの荒れ方は軍艦島と同じような感じですね.

中の構造もきっとさぞかし楽しいことになっているんだろうなぁ.
この時点で既に船の時間にアウト気味.滑り込みを狙って頑張って野奈浦桟橋まで急ぎ足なんですが,海岸を抜ける道が崩れて通行止めで迂回路へ.強制的に第五砲台見学イベント発生.


第五砲台は規模が小さいんですが他の砲台跡とまた少し違った趣で面白そう.けど時間がない.

海の家を抜けて桟橋へ・・・・・・.あうと~.次は二時間後orz.


ということで第五砲台,そして途中にあった謎の建物.案内も何もないけど結構大きな建物でぼろぼろに崩れているのでよく分からない.
野奈浦桟橋へ戻るも,もちろん船はなし.次の船は約一時間半後.どうするかと思ってどうせならと思って変な歯車を回し始めるのが私の旅.どうせならで一番東の端にある虎島の堡塁跡まで行こう,と手元の地図を見て3.5kmを35分と間違えるという盛大な誤算の元,意気揚々と出発.半分もない第四砲台まで20分かかってたのにおかしいと思わなかったのは何かがとりついてたんでしょうきっと.

虎島がを前にしたのがちょうど35分後.虎島は軍管轄時代に道が渡されていたんですが今は崩れてご覧の通り.引き潮の時にしか渡れません.そういえば潮の時間調べてなかったけど良く時間あっていたものです.

周りの地層が面白すぎるけど時間が本当にないので見ていられない.

そこから10分山をのぼって虎島堡塁跡へ.こっちには小規模なカノン砲が据えられていたとか.同じように地下の入口と火薬庫があります.

脇から登って山の向こうの側が見渡せます.島の奥に見えるのは和歌山側の加太港で良いはず.
滞在5分でとんぼ返り.虎島へ来るとき以上のペースで帰らないと間に合わない.途中で島へ向かっている船を見つけ,追い越され,走り,走って野奈浦桟橋へ着いたのが出港5分前.もう少し余裕を持って旅をしたいね.
加太港へ戻り,高速へ上がって南へ.南紀白浜へ.友ヶ島で二時間予定がずれた後でGW真っ最中の白浜へ突っ込むなんてもう何も出来ないことは明白なので焦らずのんびり.

まずは逆光眩しい円月島を下見.

続いてこれまた逆光眩しい三段壁へ.海蝕洞が開館時間内だったけど高すぎてやめた.

時間を見計らって再びの円月島へ.さして人が居ないからとたかをくくっていたらわらわらと人が湧いてる.離れたあたりになんとか駐車場所を確保してベストスポットを探しにウロウロ.

結局狙いの場所は海の中だったみたいで.

それでも良い夕日を拝むことが出来ました.
日が沈んだら撤収して白浜温泉で一服して最終日へ.