四日目は湖めぐりになりました.
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アルバム 141115-1119_北海道 |
ホテル出立が4時前.
前夜に降っていた雪は止んでいて積雪もなく,路面がキラキラ光ってるくらい.いや,路面ぴっかぴかでビビった.路脇の気温系は-5度.11月でこれか~と思いつつ凍てつく深夜のドライブ.屈斜路湖畔で片車線を覆ってしまうようなサイズの雄鹿が飛び出してきてビックリ.その後で牝鹿がわらわら出てきてまたビックリという出だしから,おそるおそるの走行でした.
向かう先は美幌峠.雪は止んで雲間に星も見えていたのでこれは行けるかもという一念で雄大な湖越しに朝日を拝むために登ります.凍てた峠道は意外と何ともなく,途中で全速のワゴン車に煽られたけど,わナンバー相手に何してんのと.
峠に着くと案の定誰も居ません.雪はうっすら.真っ暗な中だけども観光スポットだから足元は硬いしと持参のヘッドランプかざしながらうろうろ.でも月が出ているのでライトなくても問題なし.

雪明りに広がる大パノラマ.月明かりと星明り遠い街灯が湖面に照り返して雪明り.風も凪いで雪の静けさ.本当になんと素晴らしい日に来たんだろうと感無量でした.折しも獅子座流星群の極大日で思い出した頃合いにチラチラと光が流れる.美幌峠で流星群を狙った日程にしてたけどこうも役満揃うとは思いませんよ.

満天の星空を独り占め.

やがて湖の向こう側が白んできます.これでもいっぱいに引いての撮影だけど収まらない.この風景の雄大さといったらないですね.

明るくなってきてようやく周りが見え始める.よく見えなかった風景がだんだん見えてくる様は知らない場所で目隠しを外すようなワクワク感があって好きなんですよね.夜間撮影に行ったときの楽しみのひとつ.

キツネかな?柵の外へと続いていたので野生動物には違いなかろけど.

ご来光は雲の中に.

日が昇って真っ赤に染まる山肌も綺麗でしたね.この時点でもうこの一日は大満足.この後何があってもお釣りしかこんわと上機嫌で行動開始です.
美幌峠から屈斜路湖脇目に南下.摩周湖へと向かいます.

三箇所ある展望台のうちこの季節に行けるのは第一展望台のみ.この時期なのでもちろん霧など無く,早朝で料金所の係員すら居ない.屈斜路湖の雄大さを見た後だとこんなもんかいなという感じ.

それでも完全に山肌で区切られていてほんとうに川の流れ出る場所がないんだと実感.

そんなことより反対側の開け具合が素晴らしかった.これ釧路の方までずっと開けてるんですね.

摩周湖を下り,良く晴れた農道を快走.
山手へ入るとすぐに雪がちらついてきましたが,今日一番で楽しみにしてた場所へ.事情が分からずこの季節に行けるかどうか不安でしたが,何ともなく,ただすっごい悪路でしたが道幅はあったのでとくに問題はなし.

綺麗は綺麗ですが,趣のある普通の清流だよな~と思って入っていったら…

思わず息を飲んだ光景でした.少し奥まったこの一帯だけが青く深く輝いていて,こんな光景が本当にあるんだなと見入ってしまいました.

神の子池というと北海道の写真で結構目にするので行ってみたいと思っていたんですよね.青い色の池というと美瑛の白金にある青い池がありますが,あっちは不透明な青に対してこちらは透き通った青.どう言う加減でこうなるのかは分からないけど,理屈抜きに美しい光景でした.

ほんと,魚が泳いでいる姿までありありと見える,んだけど深さの見当が付かない.

写真に撮るなら木々に葉の茂った夏場なんでしょうね.写り込みが激しくて白くなってしまう.周囲は小雪が舞いうっすらと雪化粧しており,この空間に私ただ一人.神々しいまでの光景に本当に神様が居てもおかしくないなと感じてしまったから,私ただ一人で相対するのが重圧に感じるほどでした.他の人が居たらいたでここまで没入はしないだろうけど,一人でいるのも恐れ多いかなという感じ.小さな池なのに気がついたら一時間以上の時間を吸われていました.
屈斜路湖の方へ抜ける途中で朝宿泊していたホテルから電話.留守電記録通知もたっぷり残っていてなんかとおもったけど,神の子池って圏外なんですね.まだ料金もらっていないという内容に慌てて川湯温泉へ引き返す.朝ホテルを出るときは,早朝すぎて人居なかったのでクレジット決済した気になって鍵だけ置いてきたおっちょこちょい.支払い済ませて弟子屈の方へ向かう.

硫黄山.川湯温泉へは夜着いて早朝出たから全然気がつきませんでしたがすごい光景.

すぐ近くまで行けるみたいで観光スポットらしい.こんなん見落としてるとか勿体ない.よくホテルが呼び戻してくれたもんです.

足元で蒸気は噴き出すわボコボコ言っているわで箱根の大涌谷よりも迫力ありました.川湯温泉はなかなかの名湯でしたがこれが源なんですね.
弟子屈を抜けて阿寒湖の方へ.

峠道をえっちらおっちら登って雄阿寒岳.

双湖台から上の湖見えないし.
マリモ見るぜ的な予備知識しかない状態で行って駐車場分からず爆死.アイヌの歴史をと思ってアイヌコタンをチラ見したらどう見ても観光客向け施設だったので寄らずで結局阿寒湖は温泉街を素通りしただけ.
続いてまたもや山奥の秘境へ分け入ります.雌阿寒岳の麓にあるオンネトーです.
湖面にうっすら氷が張っていました.

ここだけでも映えるんですが,案内板を見ていると上に展望台があるらしいというので行ってみることに.

大量の霜柱,しかもアホみたいに成長してる.もう13時回っているのに一向に溶けてません.まだ誰も踏んでいないのを良いことにシャリシャリざくざく遊んでました.

展望台への道.800mくらいと言うことでしたが20分くらい歩きました.いや,歩いたんじゃない登った.最後の方の傾斜45度くらいあったんじゃなかろうか.着いたのは山の上で展望台という名前にまんまと騙されました.厚着していたぶんが暑くなって上着脱ぎましたとも.

到着した展望台からみる雌阿寒岳と阿寒富士.絶景かな.下に見える緑の湖がオンネトー.絶対100m以上登ってる.それでも登っただけのことはありましたね.きっと次来るときも登るんだろうな.

山を降りたら雲が抜けてくれていてスッキリと青空.湖の向こう側に遊歩道もあるらしいんですが,展望台へ上って時間的に厳しくなったのでここまで.
阿寒湖方面から釧路へ.鶴居村へと向かいます.釧路と言えば釧路湿原とタンチョウ.明日早朝の下見として目星を付けていたタンチョウサンクチュアリへ.鶴居村では湿原に生息するタンチョウへ給餌を行なっているということで,飼っているわけではないんですが給餌場所へ行けば見られる可能性は高いらしいです.とはいえ翌日早朝に動くとなると生もの相手にうかつな行動はとれないので下見は重要.

行ってみるとすんなり居る.

大きいですね.日本最大の鳥といわれるとこんなものなのかと思うけれども,大きさよりもなによりも美しいんですよ.

距離はあるので持ってきた300mmで頑張る.夕方日暮なのでISO上げても暗い望遠レンズでは限界ですね.補正これがやっと.それでも300mmでまともに鳥が撮れているのはその大きさのおかげですよね.普通に野鳥狙ったら600mmでももの足りないんでしょうから.
下見は無事終えられたので釧路市内へと戻りホテルで休息しました.