2日目は石川県を中心に回りました.
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アルバム 140503-0505_北陸 |
前日を金沢終えての金沢スタートという私としては珍しい夜間移動なしの朝.
日の出を見ることなく空が明るくなり出した頃に東山へと向かいました.

この一帯は古い街並みが残っている茶屋街で金沢観光名所のひとつです.
ちょうど日の昇り始めた頃で新聞配達のバイクが忙しなく動いている時間.
まだ誰もいない時間にのんびりと散策でした.

雰囲気は良いんだけどそれよりも寒い.
二週間前に沖縄で半袖で汗かいていたこともあったので5月なら凍えることもないだろうと思っていたら,息が白いんですもの.薄着で荷物組んでしまったことに公開しながら缶コーヒーさすりながら歩いてました.

でも冷たく新鮮な朝の空気というのも悪くないもので,川の反対側までつらつらと歩く.

こんな細い路地とか意外と起伏があったりと結構あちこちめぐってましたね.

そこから移動することわずか.
はい,金沢城公園でございます.

現存の石川門枡形の迫力たるや.枡形全てが現存する城ってどれほどあるだろうか.規模もそれなりにあるし,海鼠壁かわいい.

石川門を抜けての三の丸.向こうに見える菱櫓・五十間長屋・橋爪門の二階建て続櫓群の規模はすごいですよね.木造復元としては国内最大だとか.橋爪門の塀までずっと続けて復元されているので,城内での建物のありようが想像できます.

まだ中には入れる時間じゃないので脇を抜けて大手門へと向かいます.管理事務所を抜けて黒門口へ.新丸広場のこの広大さもも圧巻.なにより三の丸のさらに外側も公園の内として残されていると言うのがうれしいよね.

黒門口外の大手堀.堀幅と高低差がなかなかにありますね.結構な造作したんでしょうな.

大手門跡.木々に隠れているけど石垣の櫓台跡は迫力あり.大きさ的にはそんな大層な建物ではないんだと思うけど.

河北門から三の丸へ入り,本丸方向へ.高さと折れ重なる石垣にテンションが上がります.

なんじゃいなこれ,と思ってたけど陸軍管轄時代に火薬庫として使っていたときに石垣の土手っ腹ぶち抜いて作ったものだとか.こういう使われ方みるの始めてみたけど面白い.

本丸を抜けていもり坂口を下る.こっちはスッキリと整備されています.というのもこの一帯は土取りで削られてしまったのを復元整備したとか.
さて,時間も良くなったので兼六園へ.庭園は朝が早いから行動に都合が良いんですよね.

お馴染み?な琴柱灯籠.

にやりとしてしまったこの庭園の立地!さすがは大名庭園.やっぱり郭です.

これで日本の三名園を全て制覇したわけですけど,三名園の他にも優れた庭園をいくつか見てきたのであまり三名園の基準はないのかなと思ったり.美しいのはまがいもなく美しいんですけど.
もっとも,兼六園はこの時期に行っても雪に映えるそうだと思ったので冬に見るべきなのかも知れません.

時間を見てお堀を渡ります.百間堀って水堀だったって聞いたけど,これだけ傾斜あるのに本当に水堀だったんでしょうかね.

再び五十間長屋です.近づいてみるとやはり大きい.

復元されて約10年以上経ってるんですが,まだまだ新しいという感じ.そして広い.

続櫓の場合は天守と違っていろんな角度から外を見られるのが良いですよね.

そこから本丸へ向かい特別公開中の三十間長屋へ.
こちらは復元じゃなくて現存の長屋ですが,これが先に見た五十間長屋と同じような構造でした.なるほど,この建物が現存していたからこそ五十間長屋の復元が出来たんだなと感じられるものでした.現存物と復元物とをこうも如実に比較できる場所なんてそう無いですから,これを見られたのは暁光でしたね.

次いで,同じく特別公開中の現存石川門枡形.こちらも良く残っています.外壁が新しかったから補修は入っているんでしょうが,年季の入った木材の香りと雰囲気はやっぱり良い.
石川門を見終わったら車に戻って日本海側を北上.
能登半島道抜けつつ向かうはなぎさドライブウェイ.日本唯一の砂浜道路ということで走ってみたかったんですよね.

どんなかと思ったら普通に砂浜を走る感じなのね.でもこれだけの車の通行に耐えられるんなんて.

この日は波が高い日だったようでときにはこんなことも.走ってみたいと言いながらこうなると塩水こわい.波の中に車入れてる人もいたけどさすがに水に入れたら沈むよね,大丈夫なんだろうか.
なぎさドライブウェイを走ったのは10分ほど.その後,いったん富山県へ入り高岡へ.

高岡古城公園です.一国一城令で廃城になっている古いお城ですが,土塁水堀を中心に良く残っている城跡です.なんでも廃城後も番所や蔵を置いて密かに城としての機能を保持していたとか.博物館前に車を停めてまずは公園全域を散策.結構広い公園で水堀で隔てられているので全体をなめると結構な距離を歩きます.

赤い橋は本丸と三の丸を繋いでます.当時が橋で繋がっていたのかは分からないけど土橋の具合からして無かったんじゃなかろうか.

船を浮かべて堀からお城を見るのも良いかもしれませんねぇ.

本丸へ.鬱蒼とした森の体になっていて親水親林公園という具合.どの郭も高低差はあまり無いので随所に広場とグラウンドがあります.

越中前田家の利長公像.

神社を抜けて本丸へかかる石垣土橋.打ち込みハギ石みたいな石なのに乱積みになってて粗くたい作りにみえる.
ぐるりと公園を一周したら博物館で高岡の歴史を一通り見学.
高岡大仏見ようと思ったけど駐車場が空いて無くて素通り.
再び石川県へと入ります.向かうは能登.

能登と言えばなんと言っても七尾城でございます.まずは七尾城史料館にて歴史資料展示を見てから,七尾城へ向かいます.

七尾城は大規模な山城で梺から山道を車で10分ほど登ります.
郭のひとつを使った本丸北駐車場から5分ほど,調度丸を本丸直下へ抜けます.

本丸へは段々の石組みが立ちはだかります.畠山氏の後に上杉氏,前田氏が入っているので石垣はその頃なのかな?段々にして石垣を作っていたり,角石が算木積みでない辺りは古い石垣の造りみたいですが.

本丸は絶景.標高300mの高みから七尾の市街地と海を経て能登島が一望出来ます.本丸の広さもかなりあって,山岳城の規模としてかなりの物だったことがわかります.
土塁や石垣も良く残っていて見るにも眺めるにも素晴らしい場所です.

本丸から下って桜の馬場から二の丸へもかなりの距離を歩きます.その間も削平地がずっと続いているんですから.これ何人規模で守るんでしょうね.

二の丸から三の丸への急階段.

だだっ広い三の丸.この下にも尾根づたいに曲輪が集在しています.

三の丸下の袴腰からは本来の登山道を使って調度丸へと戻ります.途中視界が開けて再び能登半島の絶景が見られます.

駐車場へ戻り別の尾根へ.数km走った所に城山展望台があるんですが,こっちも城の一部だとか.百間馬場跡ということで標高380mと本城よりこっちの方が高いんですね.

展望台となってますから見晴らしは言うことなし.これで空気が澄んでたらさぞ良い景色が見られるんでしょうね.夜景にも良いかもしれないし,といろいろ思惑が止みません.
時刻が過ぎて日が傾きつつあったので一気に北上.

目的はここ.すごいとは聞いていましたが,ここまでとは思ってませんでした.海へせり出すかのように一面の棚田.わずかの空きも逃さずに作り込まれてるのには言葉も出ませんね.でもこれ海が荒れたら塩害とか起こりそうな.

猫の額にも満たないようなわずかな田んぼ.ほんまかいな.

海岸線まで下りてぐるっと回ってきましたが,海のこんな際によくまぁこれだけのものを思いますね.

まだ夕陽には時間があると言っても方向はいい感じですよね.この空模様でなければここで行動終了にして日の入りを待つ所なんですが.もっとも,同じことを考える人が多すぎて良さそうな場所はこの時点で三脚勢に占領されていましたが.
雲から日の入りが見られないことは分かるので能登半島の突端へさらに動きます.

能登半島の金剛崎到着は日の入り時間とほぼ同じ.といっても金剛崎は東に面してますし,雲もあるのですっかり薄暗がり.ともかくと行ってみたけど,何もないんですね金剛崎.標識すらないとは.
暗くなったのでここまで.七尾に引き返して和倉温泉でリフレッシュして次の日に備えました.