130713 山城

帰省がてらに京都の旅行記など.
初日は滋賀から山城を大阪方面へ.

アルバム 130713-0716_京都・三重







いつものごとくで会社から帰ってきて速攻で高速へ.
夜間に500kmまるまる走って明け方当たりに滋賀へ.
軽く仮眠した後で瀬田で降りて琵琶湖岸へ.

近江の瀬田の唐橋といえば有名なんですが,すっかり車道でしてそれほど見応えある物じゃないんですよね.
趣はあるんですけどそれは橋じゃなくて橋からの眺めなんですが,
それも北にいくつも大橋が出来てるのでなんだかなというところ.

ま,橋が目当てじゃないんで橋を渡って湖西の道を上がる.
瀬田と言えば?膳所のお城ですよね?

地図見てたら近いものだと思っていたし,落語でも唐橋から膳所が見えるとあるので見えるのかと思ったらそんなことないんですね.
湖岸が変わったか,建物が建つようになって見えなくなったということでしょうが,それでなくともそこそこに距離がある.
それなりに走ってあれ?あれ?と言ってるうちに行き過ぎてしまったのでうろうろしてたんですが,
どうも膳所城公園の駐車場は早朝開いていないらしい?
仕方ないので少し離れた湖岸の駐車場へと入れました.


念のためと積んで置いて良かった折りたたみ自転車.
距離は500mほどで遊歩道になっているのでのんびりあるいても良かったんですが,せっかくなら湖畔をサイクリングでもと.
視界はさほどでもないんですが,休日のまったりしたのどかな空気の中走るのっていいもんですね.


さして走るでもない距離で膳所城跡公園へ.
膳所城は天下普請の皮切りとなった城で,関ヶ原の戦い後すぐに整備が始まりました.
天下普請と言うことで徳川家康の号令の下,諸国の大名が合力して築城したと言うことですね.
京へと入る前の水際として譜代の大名が治める膳所藩の中心となりました.


湖岸に築かれたというよりも水際に張り出して築かれたらしく,浮城として名高い城でした.
いまは本丸が公園に,二の丸がテニスコートや管理棟として,北の丸が遊歩道という形で残されています.
それでも水堀はささやかにしか残って折らず埋め立てられて消えていましたね.


本丸も公園として残っているというだけで特に何があるというわけで無し.
ですが,湖畔にたたずむ静かな地の雰囲気は悪くなかったです.


天守閣跡
ここに四層四重の天守があり,湖の睨みになっていたとか.

今思うとそのまま城下町側と園城寺くらい行っておけば良かったと思うんですが,
その時はそのまま車へと引き返しました.
滋賀はがっつり回ると興味深いもの多いのでまた今度の機会にがっつり回りたいところです.



車に乗ったらそのまま高速で京都入りしてここへ来てみたわけですが,


ええ,分かっていますとも.伏見桃山キャッスルランド跡.つまり何の因果もない模擬天守ですとも.
それでもキャッスルランド含め一度も行った事が無かったのでみるだけでも見ておこうという話.
キャッスルランドは既に潰れてありませんが,運動場として再整備される際にキャッスルランドのシンボルとなっていたこの模擬天守だけは残すことになったらしいです.
といってもここも伏見城のお花畑跡地ではあるもののもう痕跡は残っていないのでしょう.
本丸部分は明治天皇陵墓になっているのでこちらも入ることは出来ないですから,伏見城の痕跡っていうとここになってしまうんですよね.



そんなわけの伏見城を後にして次は石清水八幡宮へ.
石清水八幡宮と言えば小高い男山の上なんですが,まだ8時台でロープウェイはやっておりません.
歩いて登ります.といっても徒歩20分くらいのものですがね.


道が整えられているので歩きやすいですし,朝方でまだ暑くなっていないですから楽でした.
のんびり歩きながら落ち葉を掃く人や参詣帰りの人に挨拶しつつ上がっていく.


お堂へ着く頃にはほどよい汗かいてましたが緑と風に囲まれて気持ちの良いものでしたね.


濃い緑と朱の建物が目に眩しい.


ロープウェイの発着場側にある展望台から木津の平野を一望.
ずっと奥に京の都があってそこから伏見や勝竜寺城,淀城,大山崎と辿ってみられます.



石清水八幡宮からすぐ先にある淀城跡へ.
こちらも公園として本丸部分の一部が残されています.
淀城は保津峡を流れてくる桂川,琵琶湖から流れてくる宇治川の合流地の中州に築かれた水城です.
これに奈良から流れてくる木津川の水も加わる水路の要衝地なんですね.

西からの京都への守りということもあるんでしょう.
がっしりとした石垣で組まれていて遠目にも存在感があります.


井戸跡.コンクリートでふさがれているものの中は空洞になっているのでご注意を.


天守台.
地層階がしっかり残されているものの立ち入り禁止.
これはしっかり見てみたいと思ったんですが残念.


天守から下へ見下ろす.
なんか不思議な石垣の形しててどういう建物があったのか興味があります.


本丸内部は普通の公園.
だからこそこの石垣の存在感がすごい.


水堀が残されていて石垣も綺麗に残っているのは良かったですね.
本丸だけとはいえ,住宅街のど真ん中に当時の威容がはっきりと見て取れました.


すぐそばまで迫る住宅街.
この辺りは新興住宅街として発展してきた場所なので開発の波と城の保存運動は本当に紙一重だったらしい.



続いてまたすぐそばの勝竜寺城へ.
細川氏の居城として有名だったお城です.
といっても戦国時代の話で本能寺の変の時には細川氏は丹後に移封されています.
その本能寺の変の際には明智光秀の支配下となり山崎の合戦における後詰めの城として用いられました.
山崎の合戦に敗れた光秀はそのまま勝竜寺城も落ち,坂本へ向かう途中で命を落としたと言う話です.

以後勝竜寺城は放置されそのまま江戸時代の前期には廃城の扱いとなったらしいです.
ということでこの公園は再整備によるものなんですね.
城跡としてはもう少し先にある神社に土塁跡が残るらしいですが,現地行ってみたら駐車場が見当たらなくて困った困った.
勝竜寺城も無料駐車場がいっぱいでしばらく待ってようやくという感じ.
一応発掘されてるみたいなのでまるっきり嘘って事は無いでしょうが,どこまで本当なのかは分からないんですよね.


土塁の上登れたんで期待したんですがそんなことはなかった.


発掘結果の提示看板はいくつもあったのでそこは親切だと思いましたが,整備されすぎててやっぱり実感湧かないのが勿体ないですね.
でさらに時間なくなって土塁の残る神社まで行ってられなかったのが残念.


車へ戻り今度は京都市内へ.
お次は二条城です.
国宝・世界遺産のお城.
なんと言っても武家書院造りの二の丸御殿は1626年からの現存御殿.
日本で現存する御殿4つのうちのひとつというだけでも貴重なのは分かると思いますが,川越城や掛川城の御殿の部分的に残っているものではなく玄関から奥の書院まで,果ては御台所に土蔵まで残っているという貴重なお城なんですよね.
高知城も本丸がほぼ完全に残っているという意味では御殿が完全に残る城なんですが,規模が違いすぎるわけなんですわ.
もっとも城主がいた城ではないという点で他の城と比べにくいわけですがそういう面でも見るところいっぱいなんですよ.

観光客いっぱいの時間帯なので駐車場無理かと思っていたんですが意外や意外,すんなりと停めることが出来ました.


私,京都出身でありながら,京都市内にお城があるという認識が全くなかったんですよ.
二条城という名前は知っているなりに現存でこれだけのものがあるなんて本当にこの間まで知らなかったんです.
親に確かめてみたら親も私を連れて二条城に来たことがないとのこと.
どうやらこれが,正真正銘今回が初めての二条城訪問だという不思議な感じの京都探訪.


これだけ大きな敷地見に来てないなんて不思議.
立派な御殿ですよ.


御殿内は撮影禁止ですので写真はないんですが,重厚な雰囲気と,広大な御殿.
そして大政奉還が行われた歴史的な間を見て打ち震えてました.
これだけのものが今なお現存で存在する,しかもこんな都会のど真ん中に.
本当に京都に戦禍が無かったんだと実感出来る瞬間ですよね.
京の都といえば大乱があるたびに戦火にさらされる運命にある街だったわけですから,
幕末の内乱期と太平洋戦争期の戦火を逃れたことがどれだけのことかと思わずにはいられません.
あわせて残された狩野派の1000点にものぼる障壁画も守られたという運命はどれほどのものでしょうか.


二の丸御殿を見終わったら外の庭園を.
大名屋敷の庭園らしく回遊式のお庭なわけですけど,これが面白いんですよ.
二の丸御殿が雁行に設えてある脇にこのお庭があると言うことはどういうことなのか.
つまり,御殿の廊下を歩くことがすでに回遊式のそれに当たる訳ですよ.
縁台に上がることは出来ませんし,御殿内からも保存の観点から開け放しはしていないので
お庭を御殿から見ることは出来ないんですが,端を歩くだけでも意匠が見て取れるのが素晴らしいこと.
岩と緑が主体なので彩り面が欲しいところではあるんですが,
歩くそばから見え方が変わっていくお庭はほんと見事の一言でした.


二の丸庭園を抜けて本丸の入り口である櫓門.
変わった格好してるんですよね.外出枡なのに櫓で張り出させるという機構がよく分からない上に正面に格子窓がない.
こんなところに作ったら死角作るだけだろうになんか意図あったんでしょうかね.
後付けかと思ったら1626年当時の本丸の建築物で唯一残っているものだとか.やっぱりよく分からない.


控え柱が石造りで支えてさらに支えが斜に4本という堅固な作り.
これがさっきの櫓の脇にあってまたもやどういうこっちゃ.


で,内側のこの堅固さ.
やっぱりあの櫓なんのためになるのか分からんですよ.


本丸の庭園をのんびり歩いていたらぽつ,ぽつときましてすかさず猛ダッシュ.


これはあかん.
すぐさま地面に水たまりがたんまり出来ましてサンダル泥だらけ.
海外の旅行客いっぱいいましたけど軒並みひどいことになってましたね.
雨は10分ほどで上がってくれたので水を除けながら見学再開.


天守台へ.
この規模はなかなかのものですよね.


本丸を外へ.
立派な枡形ですが車道に直されていました.
この威容はいかにも天下普請の城らしいですよね.
そこから外を半周して入口方面へ向かいます.
こういう小さな埋門まで残っているのはほんと素晴らしい.


二の丸御殿の土蔵と御台所.
入ることは出来ないのは残念かな.

二条城を出て駐車場へ戻ったら再び土砂降り.
さっきよりも強くてしかも長引いてたので観光取りやめて帰省しました.

ほんとは亀山城行きたかったんですが,雨の中ではどうしようもない.
そんな感じに帰省往路の旅でした.


130713 山城」への2件のフィードバック

  1. 匿名

    お、土浦は一高だけでしたか。お隣の真鍋小学校には天然記念物の桜もあるのでそちらもあるかと思ってました。
    まぁあそこは春に行ってこそですし小学校なんで部外者立ち入りは難しいかもですね。

    返信
  2. 伊頼

    メインの目的は土浦城とリア妹の舞台がないかの探索だったので観光とも違う感じだったのです.一高も「この大空に翼をひろげて」がらみということでして.
    やっぱり学校の敷地内にあると行くのに緊張しますね.一高も一度門の前ウロウロして入って良いか悩んだ上で一度駅の観光案内所まで行って確認しましたしw
    今度改めて行ってみたいです.桜の季節なら教えてもらったところも気にしてみます.

    返信

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