1泊2日で群馬へと行って来ました.
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アルバム 130608-0609_群馬 |
ちょくちょく集まっているTDAC[ツンデレ学会]というものの顔なじみ5名でもって泊まりがけでどこか行こうということになりまして,温泉!グンマー!ということに(細かい経緯は忘れた).
ともかくもみんなで旅行をしましょうよという企画.
いつも東京近辺でいろんなところで集まるけど泊まりがけでどこか行くのははじめてのこと.
時節的に梅雨ぎりぎりいけるかなと思っていたのにあっさり一週間くらい前に梅雨入りしてしまい,
これはもう駄目だろうと思ってたら全く降らない日が続いてそのまま土日に突入という予想だにしていない事態.
しかも天気予報を見る度に予報が好転していくというかなり奇妙で絶妙な日取りでしたね.
朝,川越に集合して顔合わせ.車を持っている私ともう一方との二台に分乗しての群馬出立.
高速自体は一時渋滞に突っ込む程度で済み一時間ちょっとで第一目的地へと.
まずは富岡にて富岡製糸場.
日本史の授業で習いました官営模範工場の代表として取り上げられている場所ですね.
農村部で古くから農閑期の副業としてあった養蚕を元にして製糸作業を機械を導入して大規模に行っていた場所ですね.
この跡地が綺麗に残されていまして,見学することが出来ます.

住宅街の細い道の向こう.ほんと街中の一工場という雰囲気.
敷地の中へ入ると繭を蓄えていた大きな倉庫がそびえています.

ぱっと見た感じレンガ造りの倉庫ですが,日本では珍しい木骨レンガ造の建物です.
木骨の通り木の骨組みに壁をレンガで作る手法で,西洋では主流の建築法だったものを取り入れたということでしょうね.

レンガの目地が白くなっているのは間を漆喰で固めているからだとか.
ほかにも屋根を瓦で葺いていたりしていて単なる西洋建築じゃないあたり面白いですよね.
建築は明治5年といいますから今から140年ほど昔.
維新からまだ時節の落ち着かない頃.明治新政府が西欧諸国の技術を取り入れつつ西洋技術のまねで終わらせない,そんな意図の表れかなと感じながら見ていました.
富岡製糸場の敷地には他にも同年代に建てられた建物が多く残っており全部で9棟が国の重要文化財に指定されています.

その筆頭ともなるのが操糸所.
先ほどの倉庫を一回り小さくしたような建物ですが,蒸気機関を利用して大規模な製糸作業が行われていた中核部分.

中には製糸場を閉鎖した1987年当時の機械がそのまま保存されており,工場としての雰囲気もしっかり味わえます.
工場跡といっても機械まで残しておくのってあまり無いんじゃないかなと思うんですよ.
あったとしても一部だけを資料館へ寄贈して残りは処分という形がほとんどなんですよね.
市街地のこんな広い土地を遊ばせておくというのも勿体ない話なのでなおのこと.
私個人の見解だけど,閉鎖された1987年時点で既に富岡製糸場の歴史的価値を見いだしていたんでしょうね.
でないとこんな大規模な保存は出来ないと思う.でもそう考えると1987年の閉鎖以降国の史跡指定される2005年までどうなっていたのかという疑問はあるんですがね.

そんな富岡製糸場は近代産業遺産のひとつとして世界遺産の暫定リスト入りを果たしています.現在は世界遺産認定に向けての活動しているということですが,果たしてどうなることやら.
富岡製糸場を離れて富岡から高崎へ.
市内で少し遅めの昼食の後,本日の宿となる伊香保へと向かいました.
高崎の街は平地の低い所ですが,そこからじわじわと高地へ上がっていきます.
ウチの子もうなりを上げつつ登っていってひとまず宿へチェックイン.
お天気も好転を続けていてなかなかいい日射しをもらっていたのですが600m台の標高ということで
なかなかいい塩梅だったもんで,部屋についたとたんに皆ぐで~っと.
旅先では暗くなるまで動き続けることを強いられている私としては旅館で何もせずにぼ~っとしてるのは
たぶん小中学時分の家族旅行以来な感じで凄く懐かしさを感じていましたね.
小一時間くつろいだ後で伊香保見物へとくり出す.

伊香保の有名な石段を見にぶらぶら歩いて行くとクラシックカーが幾台も通っていてなにやらクラシックカーラリーをやっている模様.
後から調べたら梺のおもちゃと人形自動車博物館はやっているクラシックカーミーティングというイベントで
6/7,8と新潟・群馬一帯を使った自動車ラリーということみたい.
伊香保や榛名山一帯だけかと思ったら越後湯沢まで行っててちょっとびびった.

そんなクラシックカーを見送りながら石段.
綺麗に整備された石段がずっと上まで伸びていて多くの人が行き来している様子はどこかのお話の世界のよう.

狭い所に立ち並ぶ温泉街らしい坂道の建物群と,不思議な雑多感を醸し出す不統一な看板群は懐かしさもありつつ,
異国の風味も感じられる不思議な雰囲気を持っていますね.
またどこから湧いたのかと言うくらい人がいるんだ.

写真撮りつつ息切らしつつ登る先にあるのは伊香保神社.
日の光に照らされて緑が綺麗でした.
宿へ戻って温泉を堪能し,豪勢な夕食に舌鼓をうった後でまた外出.
伊香保を下って子持山へ.ここには天文台があるんです.
せっかく群馬のくらい夜空があるんだから行こうぜってことで候補に入ったかどうかは覚えてないけどみんな意外に乗り気でしたね.
私ですか?一人だけ三脚持参でしたとも,はい.
山の峰の上ということでそれなりに山を上がっていくんですが,外灯もない中上がっていったのに結構人がいて観測の真っ最中.
天文台のロビーや展示スペースはちゃんと明かり灯っていて明るいんですが,光が外へ漏れないような配慮やまた,稼働している巨大な望遠鏡への通路は次第に暗くなって目を慣らすように距離をもうけてあったりとちょっとした工夫もひとつひとつ面白がりながら見ていましたね.
ぐんま天文台は大型の望遠鏡を2台持っていて11mドームの150cm反射望遠鏡と7mドームの65cm反射望遠鏡とでそれぞれ観測できます.
解説員の方がそれぞれの望遠鏡を操作しながら望遠鏡の仕組み,光を集めることやその意味についてなど実際に望遠鏡をのぞかせてもらいながら説明してくださいます.
この解説がなかなかに面白くて,また解説員の個性もふんだんに表れていて,なにより星が好きだという思いが真っ芯に飛び込んでくる素晴らしいものでした.
また,ちょうど良いことに昼間に残っていた雲も綺麗になくなっており全天の星空.
おまけに新月でしかも空気の揺らぎも少ないらしく全日の80点くらいの見え方だということでした.梅雨の時期であることを考えれば大当たりの日だったということに一同かなりテンション上がってましたね.
揺らいでしまうから150cmの望遠鏡ではあまり見ないという土星を見せてもらいましたけど,凄く綺麗でびっくりでしたよ.
11mドーム,7mドームを一通り見せてもらった後内部展示を見て表へ.
新月だし天文台内部の明かりがあまり漏れないというのもあって上は満天の星空.
あれだけの星空は久しぶりですし,周囲が視認できない暗さというの自体が久々の経験でした.
あれを見るとプラネタリウムがなんぼのもの,と思ってしまうだけの力があります.
芝生なのを良いことに4人が寝転がって夜空を見上げているなか一人三脚伸ばしてるは客観視するもんじゃないね.

もちろんだけど,こんなもんじゃなかったですよ.
でも暗すぎてカメラ操作できない.
基本設定は夜間ライトあるけど暗すぎてAF効かないからF値上げて長時間露光しかないんだもん.
この星空はもう一度じっくり撮ってみたいですわ.

三脚展開ついでに天文台.
明るいように見えるけどこっちも暗すぎてAF効かない長時間露光.
何かというとここはプリズムリコレクションの天文台な訳ですよ.
まぁ資料も持ってきてないし,プリリコの探訪するつもりもないのでいいっちゃいいんですが,せっかくなので.
それよりもプリリコの天文台があるのが百智山(ももちやま)でぐんま天文台が子持山(こもちやま)という一致にぐへへですよ.
梺に百智山城跡公園に対応するところは見つかってないけど群馬だしきっと城はあったはず.
そんなことしてるうちに閉館時間なので宿へと帰還.
あとは寝るだけな訳はなく,酒を広げて定例会.
いつもテーマを決めて一人ずつ何かしら喋るんです,今回は「妹もしくは幼なじみ」.
テーマ聞いたときには死人でも出るんじゃなかろうかと思いましたがやんわりと無難に.
酒入れて好きなテーマで喋るって楽しいですね.いつもそうではあるんだけど,
もう後寝るだけの状況での酒は進んでしまって危ないかも.
酔いの度合いではいままでのを上から数えられる程度には回ってたような・・・・・・.
そんな感じで1日目終了.
あれ,意外と書いてるような.