4日目は鹿児島へと向かいました.
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アルバム 130101-0105_九州旅行 |
ホテルのチェックアウトは3:30AM.
私の旅の中でも1,2を争う早朝チェックアウトですね.しかも冬にですからね.
行きたいところの事前チェックでいつものごとく日の出の撮影ポイントを探していたんですが,
なかなか良さそうな場所を見つけたので前々からやりたかったことを実行しようと早起きしました.
宿からは車で30分ほどでチェックしていたポイントに到着.

駐車場に停めて100mも歩かずにこの風景が広がります.
大鼻崎展望台というところなんですが,鹿児島市の北にあって,
薩摩半島から鹿児島湾にちょっと突き出しているような高台の上にあります.


上は加治木から霧島方面.
下は鹿児島市内方面です.
見晴らしがなかなか良くて,桜島はもちろん鹿児島湾の夜景が丸々一望できます.
早朝に来たのは夜景と一緒に星空が撮りたかったからなんですが,
しかし,ご覧のようにうっすら雲が覆っていて星がほとんど見えない状況にがっかり.
それでも雲の流れを見る限り望みはあったので一時間ほど車の中で待機してワンチャン狙いました.

6時過ぎたくらいになると雲が無くなっていたので早速展望台に戻ってカメラセット.
うっすらと空が白んでいるので時間が無いんですが,できる限りやってみました.

結果.
すぐに明るくなったので結局20分も開けなかったんですが,
それでも最初の作としては良い感じに出来ているんじゃなかろうかと.
もう30分あったらもっと面白いの出来たでしょうが,それはこれからの課題でしょう.
これは,結構いい撮影テーマになると思うんだ.
残念ながら日の出は雲の向こうでした.
また雲も出始めたので切り上げて鹿児島市内へと向かいました.

鹿児島市内に入って中心部にある城山へ.
西南戦争の終結地ですね.
これはよく出てくる風景なのでこれ見てああ,鹿児島まで来たのかと実感した次第.

で,鹿児島城こと鶴丸城へ.
正面の堀と大きな枡形にこそおお,となったものの,特に遺構がしっかり残っているわけでもなく,
う~ん,と思ってしまうほどかろうじて残っている城跡でした.
でも内部にあった黎明館という資料館は資料も規模も大きくて見応えありましたね.
お城のことじゃなく鹿児島県の広範における県史の資料館ですけどね.

そしてすぐ隣にある私学校の石塀.
西南戦争時の銃弾跡がはっきりと残ってます.
取り分けて保存している感じでなく解説版もないごく普通の石垣塀なので,
最初どれのことだか分からなかった.
鹿児島市内,というか鹿児島城は黎明館の規模にほとんどの時間を吸われてしまったのでここまで.
庭園に行きたかったものの,鹿児島まで南下してきた理由はこれじゃないので本命へと向かいます.
鹿児島空港の裏手へまわって車で5分くらいだったでしょうか.
古い肥薩線の駅がそのままの駅舎で残されています.
というか現役で残っています.

はい,嘉例川駅でございます.
この駅舎だけ別世界の様に美しくたたずんでいて実に美しい.
お正月仕様で門松が置かれています.

無人駅だからそんなに人は来ないんだろうと思っていたらなんのなんの.
とっかえひっかえ見に来る人がいて,多くないにしても常に4,5人はいる状況.
暖かくなって観光シーズンになったらかなりの人手になるんでしょうね.

時刻表見たら特急が停まるらしいというのでホームへ.
肥薩線の古い駅ということで観光特急「はやとの風」が5分ほど停車するみたいです.
車窓からの眺めも良いらしいので機会があったら乗ってみたいです,
特急が出たら二つ隣の大隅横川駅へ.
こちらも嘉例川駅と並んで肥薩線の古い駅として有名です.
ここは特にホームの柱に太平洋戦争時の機銃掃射の弾痕が残されていることでも知られています.

大隅横川駅も嘉例川駅と同様の構造になっているみたい.
ただ観光メインになっている嘉例川駅とは異なり,住民に利用されている”ごく普通”の駅といった印象を受けました.
こちらも無人駅なのでホームまで自由に見学出来ます.

件の機銃掃射の弾痕.
柱一本を貫通しています.

この方角,分かりますかね.駅舎の方向なんですよ.
つまり駅舎の屋根を貫通した後さらに柱を貫通したと言うこと.
機銃の弾ってたしか20mmくらいでしたっけ.
2cmだろ?って軽く考えていましたが,すごい威力なんですね.
木造の建物くらいなら隠れても弾よけにならないなんて.
一通り見学してから高速に乗り北上して人吉へ.
向かうは人吉城です.
人吉城は相良氏の居城であり,球磨川のほとりの小高い山に築かれた平山城です.
川と山の地形を上手く利用した城で珍しい武者返しを持った石垣でも有名です.

人吉城歴史館の駐車場へ車を停めてまずは城歩き.
ぐるっと川にそって伸びる塀沿いに大手門を見,護国神社の境内から本丸方面へ.

手前の歴史館や神社,市役所のある広い用地は御殿や武家屋敷のある一帯で,
そこから奥に見える小高い部分が城郭部分とはっきり分かれている山城のような構成を取っています.

崖のように本城部分へ繋がっているのでインパクトは結構ありますね.

で上がってみたら広いの.
これが三の丸でその上に二の丸と段に組んでありますが,丘の上というには広さがありました,

さらにその上に本丸.こちらはさほどでもですが,それでも結構な規模だと思いますね.

本丸から球磨川の方向へ降りて下の道へ.
これも結構な高低差があり山城然としています.
石垣で固められていなかったら山城と認識していたかも知れないくらい.

水の手門といい,川に面して設えてある門跡.
高松城にも同様のものがありましたが,球磨川は物流を支えていたようで,
直接城内にも引き込めるようにしていた模様.

そして有名な武者返し.
幕末期の改修により設けられたそうですが,このような例は五稜郭と鶴岡城,
それに品川台場でしか見られない珍しいもの.

反対側がコンクリートかなにか(モルタル?)で固められてしまっていたのが残念でしたが,
大きな石の板がずらっと石垣の上に並ぶのは見物でした.
一通り見終わってから歴史館でざっくり資料を見学.
発掘された地下室遺構も見学.
これでこの日の予定は終わりだったのですが微妙に時間が余っていたのでもう一箇所追加.

青井阿蘇神社です.
相良家の代々の篤い保護を受けてきた神社で,
1610年に建築された本殿を初め5点の建築物が国宝に指定されてます.
ぶ厚い茅葺きの屋根が威厳のある姿を見せています.

何気なしにおみくじ引いたら大吉.
旅行も吉とでたので今年もがんがん旅に出ましょうかね.
神社を出たら高速で熊本へ戻りレンタカー返却.
その足で九州新幹線と特急の白いかもめで二日市入り.