2012年 ムビ総括 アニメーションとモーショングラフィクスの融合 その1

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さて,12月もあと一週間を残すところとなりました.
私の方でも簡単に今年のムービーを振り返ってみようかなと思います.

今回はアニメーションとモーショングラフィクスについて着目して2回に分けて書いてみます.
1回目はアニメーションについて.






毎年出てくる多くの作品を眺めてみればその年の傾向や特徴ある作品が目に映ります.
今年は大きな傾向こそ見られなかったものの,全体のレベルはかなり上がってきています.
その中で題記の通りアニメーションとモーショングラフィクス(MG)との距離が近づいていると感じることが多くなりました.
もともとエロゲムービーはゲーム内CGで見せるのが主流ですが,最近はゲーム内CGだけで作られるものはほとんどありません.
独自のパーツを使って画面をデザインしたり,3Dやアニメーションを使ってきたりと様々で何かしらの付加要素がみられます.

そんな中で今年目に付いたのはアニメーションを積極的に使ったもの.

[コットンソフト] 2012/07/27 発売
   終わる世界とバースデイ オープニングムービー [ErogeTrailers]

ムービー制作: 神月社[Mju:z] アニメーション制作: ニャー&ヒヒン
テーマ曲名: 夏の終焉り  歌/作詞: 華憐  作/編曲: 電気

[戯画] 2012/12/14 発売
   キスベル デモムービー [ErogeTrailers]

ムービー制作: sleepwalker アニメーション制作: ニャー&ヒヒン
テーマ曲名: 恋空  歌: 真理絵  作詞: marie  作/編曲: 羽鳥風画

[天狐] 2012/03/30 発売
   英雄*戦姫 オープニングムービー

ムービー制作: 癸乙夜[Mju:z] [ねこあし支部] アニメーション制作: 株式会社アスピリカ
テーマ曲名: FATE RUNNERS-英雄*戦姫-  歌: 橋本みゆき  作詞: 畑亜貴  作曲: 虹音

フルアニメーションではなく,部分的にアニメーションを活用したものが大作でなくとも見られるようになってきました.
もっともアニメーションと立ち絵を融合させる方法は2010年のムビ総括で紹介したので新しいことではありません.
ただ,その時よりもだいぶ手軽に登場するようになっているということです.
アニメーションの数が増えたとかのデータ的なところは以下を参照してもらえばと思いますが,
アニメーションを使った作品自体が増えた訳では無いと言うことですのでアニメーションを使う中での割合の変化のよう.
cf.「最近のエロゲOPはアニメが増えた」を検証(ErogeTrailersブログ)


それと同時にアニメーションをひとつの素材として扱うようになりつつあるのかなとも感じています.
従来,アニメーションとMGとを融合させて見せるものってあまり無くて,両方が混ざっているムービーでも,
ここはMGパート,ここはアニメパート,とはっきり分かれていました.
主にはアニメーションとMGとの制作過程の違いだろうと思いますが,
その分だけアニメとMGの繋がりが悪く温度差のようなものを感じていました.

それが,上で挙げたようなムービーでは立ち絵を元にしてアニメーションを作ったり,ごくごく短いカットを混ぜたりと
あくまで静止画の延長線の素材として利用しているんですよね.
アニメだぞと自己主張するのではなく,静止画が動くぞと言うようなさりげない使い方とでも言いましょうか,
それがMGとアニメーションとの繋がりを出せていて自然に見えるようにまでなっていましたね.


異色としては

[Lillian] 2012/02/10 発売
   ティンクル☆くるせいだーす -Passion Star Stream- オープニングムービー

ムービー制作: RMG,渡辺明夫
テーマ曲名: Last Fortune  歌: 南條愛乃  作詞: 八木沼悟志,yuki-ka  作曲: 八木沼悟志  編曲: 八木沼悟志、Kai kawasaki

[OVERDRIVE] 2012/07/27 発売
   超電激ストライカー オープニングムービー [ErogeTrailers]

ムービー制作: Iris motion graphics アニメーション制作: シルバーリンク,ワタナベシンイチ
テーマ曲名: Fight for the Future  歌: 遠藤正明  作詞/作曲: milktub  編曲: 宮崎京一

この辺りはFDということもあって,既にあるアニメ素材を使っています.
ムービーとは全く関係なく作られたアニメーションをまとめ上げたと言う面では
これらもアニメーションを素材をとして料理したムービーです.


また,アニメーションをひとつの素材として積極的に使ってきているものはまだあります.

[オーガスト] 2013/01/25 発売予定
   大図書館の羊飼い OPムービー [ErogeTrailers]

ムービー制作: 北川由貴
テーマ曲名: ストレイトシープ  歌: Ceui  作詞: 永原さくら  作曲: Ceui,小高光太郎  編曲: 小高光太郎

[アリスソフト] 2013/02/22 発売予定
   パステルチャイム3 バインドシーカー オープニングムービー [ErogeTrailers]

ムービー制作: 松根マサト [ALICE FROM JAPAN]
テーマ曲名: THE BIND SEEKER  歌: 片霧烈火  作詞: HIRO  作曲: Shade

大図書館の羊飼いは前作同様にシルエットのアニメーションと立ち絵を繋げていて
別途アニメーションをだして情報を補完するという前作からの正統進化のムービー.
パステルチャイム3は静止状態も含めたアニメーションを使ってMGと融合させています.
また,前後半でアニメーションとMGの立ち位置が逆転している挑戦的なムービーです.

このようにアニメーションとMGとの距離が狭まってきたことを実感する年になりました.
この先アニメーションの使い方がどうなっていくのか楽しみです.

さて,2012年ムビ総括 1回目はアニメーション側について.
2回目はモーショングラフィクス側からみてみようと思います.


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