3日目です.
この日は愛媛から香川へと移動.
趣味前回でがっつり走り回りました.
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アルバム 120728-0804_瀬戸内 |
始動は4時.
天気は良好.
当然朝日を狙います.

方角的に今治の糸山公園の展望台から来島海峡大橋を撮影.
まだ星もくっきり.

30分もすると明るくなってきて5時過ぎには空が染まります.
島の向こうからご来光.
ここまでどんぴしゃで橋と重なるとは思ってなかったです.

明るくなってふと脇を見ると来島.
来島村上氏のの居城ですね.
さて,日が昇ったので行動開始.
今治から向かうは松山.
山越しの一時間走って道後公園へ.
道後温泉で知られる所ですが,目的は温泉に非ず.
道後公園はそのまま湯築城跡のこと.
前日が島めぐりなら,この日はお城めぐりなのです.

湯築城は伊予を治めた河野氏の城.
松山城ができる前のこの地の拠点となったお城です.
公園にはお堀に土塁といった遺構が残っており,公園としての整備もあってか,
内堀外堀に至るまで城の縄張りが綺麗に残されています.
構造は平山城.内堀の中が小山になっていて,そこに二の丸と本丸があります.

搦手側から入り,本丸へ.
小山といえどがっつり登ります.
二の丸を抜けて本丸に入ると展望台.
そこから松山のシンボル松山城が望めます.

このとき初めて知ったんですけど,松山城ってあんな高いところにあったんですね.


本丸を抜けて追手側のグランド脇から復元区域へ.
この道後公園のおもしろい所は城の遺構を利用して城の構造を展示している所.
復元区域には発掘調査後の武家屋敷跡を利用して土塁や堀,土塀などの構造展示や
建築方法など分かりやすく示してあって興味深く見ていました.
搦手口には資料館があるのですが,残念ながら月曜休館.
屋外展示にテンションが上がっていただけに残念きわまりないのですが,致し方ない.
すごすごと次の目的地松山城へ.

目の前に路面電車が走っているので路面電車で松山市の中心部へ.
前述の通り松山城は高い山の上.
観光名所だけに手軽に登れるようにとリフトとロープウェイ完備.
せっかくなら自分の足で登ってみたかったのですが,片道30分といわれ大人しくロープウェイへ.

ちなみに,ロープウェイとリフト両方選べます.
発着点は同じ.なんで両方作ったんでしょうね?
ともかくも珍しいのでリフト乗って登りました.
が,夏場乗るもんじゃないですね.
炎天にさらされ逃げ場がないのできついです.
風はあるものの日光の方が強い.

リフト降りると,さすが観光地.人いっぱい.
ぞろぞろと前を行く人について行くと見えてくる石垣に櫓.
この石垣がまた高い.

縄張りも考えてあって幾折れも登って門へと繋がります.
上がってくるとさすが松山の街一望.
さらに門を二つくぐって本丸.

松山城天守は大天守と小天守および二つの櫓を連結した連立式の天守になっています.
姫路城と同じ構造ですね.

中へ入ると櫓をぐるっと回って大天守へ.
山の上という高さもあって三重の天守からの眺望は素晴らしいです.

どこからでも松山城が見られるようにと松山市の建築物には高さ制限があるとか.

天守を堪能した後,ぐるっと回って乾門から本丸の下を歩きます.
大きく反る高石垣.
下の方見てたらなんか登れそうな気がするんですが,目線を上げていくと絶望します.

下の人で石垣の高さが分かるでしょうか?
こんな高い山の上にこんな高い石垣作っていったい何と戦うんだとただただ圧倒.
帰りはロープウェイ.速い速い.
松山というと「坂の上の雲」なわけで,ドラマの放映が終わったところで未だ熱も冷めない模様.

撮影で使ったという28サンチ砲.でけぇ.
ロープウェイの降り口の所に飾ってあります.

二の丸庭園とか坂の上の雲ミュージアムとかも行ってみたかったんですが,
すでに予定時刻を押しているのでそそくさと松山離脱.
松山ももう一度来なければならないことが確定です.

また道後から山抜けて今治へ.
今度は今治城.
広い広いお堀を巡らした水城として有名ですね.
一区画だけになってはいるものの広い内堀と石垣の遺構が残っています.

多聞櫓は近年再建されたとか.

広いお堀の内側は石垣の前に犬走りを持っています.
上がってきた敵を水際で叩くのではなく一度水から上げて叩く戦法でしょうか.

模擬天守と築城者の藤堂高虎像.
今治城天守は鉄筋コンクリート製.
実は天守は築城後すぐに亀山城へ移築されたそうで以来今治城に天守はなかったそうな.
で,この模擬天守は亀山城の古写真をもとに作られたらしいです.

天守の内部は資料展示の資料館.
天守の最上階は展望台でしまなみと来島海峡大橋が望めます.

その後搦手より外に出て内堀の外をぐるっと正面の駐車場まで歩く.
水面に浮き上がる城の見栄えは上々.
この時点で13時半.
行く順序を思案しつつ愛媛を後にして香川へ向かいます.
向かうは丸亀城.

来てみて驚きました.
遠くからでも見上げるほどの高石垣.
山の大部分が石垣に覆われて幾重にも連なっていて圧巻.
石垣部分は帯曲輪,三の丸,二の丸,本丸と4層からなり総高60mもあるとか.
朝に松山城の石垣に圧倒されてましたがその上がくるとは.
高速で仮眠をとっていた関係で時間が良い感じに迫っていて,天守閉館の16時半ギリギリ.
圧倒されるこの石垣山を息切らして登ることに.
それにしてもここの石垣,年代によって違うのか積み方が場所場所によって異なっていて面白いですね.

息せき切って本丸.
なんとか閉館時間に間に合い中を見学.
小ぶりな天守ですが,趣はしっかりしたもの.

亀山の高さもあって丸亀市が一望できます.
また,上からだと残っている城の縄張りがはっきり分かります.

これ本当に5~6万石の藩の城なんでしょうかね?
この規模の石垣を築くって相当な財力が必要だと思うんですけど・・・・・・.

本丸から二の丸を経て三の丸をぐるっと回って搦手口から山下曲輪へ.
ずっと脇に石垣を見ながら内堀の外へ.

本丸まで登って,あるいは外から見ると分かりやすいんですが,
丸亀城って天守がただ一つぽつんと残っているだけなんですよね.
大手門近辺には残っていますが山の上には城郭建築として櫓や塀などは何も残されていません.
明治になって管轄が陸軍省になったことで兵営ができ,
明治10年ごろには多くの建築物が取り壊され撤去されたとか.
維新期の時代の移ろいとはいえ,よく天守が残されたものだと思います.
たかが百数十年といえど,厳しい時代もあったわけで,
そんな時代を越えて今お城が見られるというのは何物にも代え難い幸せなことですよね.
明治初期に取り壊された櫓や渡り廊下などは現在復元を目指しているそうですが,
復元に至るだけの資料が揃っていない状況.
現在,丸亀城の古写真を懸賞金付きで募集中です.
いつか美しい城の情景がよみがえることを切に願います.

日も傾き始めたので丸亀城を後にして高松市へと入ります.
向かうは屋島.
前回来たときは琴電とシャトルバスで夕陽撮りに向かったわけですが,
日も長くなって夕景は終バス後.
屋島ドライブウェイを上がって行くとまぁ冬と同じく人がいない.
一応夜景スポットでもあるんですがね・・・・・・.

前回見たのと同じ獅子の霊廟から高松市と瀬戸内海を一望します.
女木島と男木島をみると戻ってきた実感が湧きますね.

生憎,日の入りは雲の向こうでしたが,オレンジに染まる瀬戸の島々見れば疲れも吹き飛びます.

夕景の後は夜景.眼前に広がる景色を眺めながらゆったりと待ちます.

高松夜景に加え,島の灯もくっきり見えます.
月明かりもあるので長時間露光で島の風景も趣を変えますよ.

柄杓星からこぼれる宝石.
前日に続いて大満足の一日でした.