なんか時期逃した気がしますが,日食の時の記事でも.
2012/5/21の金環日食.私も多分に漏れず観測するためにちまちま準備しておりました.
埼玉でみられるのでそのまま朝起きて観測すれば良いんですが,
せっかくならイベントにしてしまおうと休みとって前日からの旅行にしてしまいました.
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アルバム 120520-0521_箱根・伊良湖日食 |
目的地は観測しやすそうなところで,と考えてあちこちググって芦ノ湖あたりに決定.
昨年秋に芦ノ湖へ行きましたが,中途半端に行ってすぐ小田原へと向かってしまったので行き直しも兼ねて.
20日の早朝(というか19日深夜)に出立.
前回は御殿場から山抜けて南下しましたが,今回は東名から小田原へ抜けて箱根へ.
まだ真っ暗ななか箱根新道をエンジンうならせてまずは大観山へと.
小田原まで続くトーヨータイヤターンパイクという有料観光道路があるんですが,
そこの大観山側の入り口がいい富士見スポットなのでまずはそこで一枚.

雲が出ていて日の出は見られませんでしたがそれでも雲のかかっていない富士山の雄姿はテンション上がりますね.
途中の富士見峠からも写真を撮ってから再び箱根新道を下り小田原へ.
向かうは前回暗くなって見学を断念した石垣山城.
脇の細い道から農道をぬけて山を駐車場へと上がっていきます.

前は暗くて誰もいませんでしたが,今回も早朝すぎて誰もいない.
ひとりのんびり石垣山城を散策.

石垣山城というと豊臣秀吉が小田原の北条攻めの際に本陣として築いた城です.
完成後に周囲の木々を完成後に切り払ったことで一日で城が出来たように見せたので石垣山一夜城とも言われている城.
3km先の小田原城を包囲しての長期戦,そして天下統一の最後の一戦の舞台となった地ですね.
お城の跡は駐車場から道を挟んだ向かい側にあり,公園として整備されています.
山城でその後放置されていたのか石垣の崩れは多少有りますが地形,縄張りが綺麗に残っています.


南曲輪から西曲輪そして本丸へ.
山城としては規模の大きめな城なんじゃないでしょうか.
総石垣木々に覆われていてその全貌を一目で見ることはできませんが,竹田城とどっちが大きいのかというくらい.
がっしりしっかり作られていてとても急普請には見えないです.

本丸の物見台からは小田原城の天守が見えます.
この位置からなら陣容などまさに一目瞭然だったでしょうね.


二の丸曲輪から水の手である井戸曲輪へ.
井戸曲輪は水の湧いている沢を石垣で囲ってしまったという何とも大胆な曲輪.
二の丸からも結構下りますが,城の命を支える所.

高い高い石垣に囲まれて薄暗くなっていてちょっと不気味.
井戸はまだ水を讃えていて緩やかに流れを作っていました.
ここから朝食&情報収集に小田原市街地へと入り,しばし休憩.
休んだら再び箱根新道を唸り上がって静岡県へと入ります.
向かうは山中城.

箱根の旧街道を守る要衝で,小田原攻めの前哨戦として大激戦が繰り広げられた地です.
池波正太郎の戦国幻想曲が未だに強く残ってて一度来てみたかったんですよね.
奇しくもこの日は5月の第3日曜日で年に一度の山中城まつりの日,
大勢の人出と祭り太鼓に屋台,甲冑武者たちと大いに盛り上がってました.

ま,私は会場素通りで城郭見学へ行きましたが.
山中城は箱根の街道を押さえていて,石畳の旧街道が残っています.
また,国道1号線もそのまま街道に沿って通っていて山中城の真ん中を突き抜けて通っています.

まずは岱崎出丸のほうへ.
岱崎出丸は小田原城攻めが始まる前に改修された出丸で山の尾根を切って作られた平地になってます.
合戦までに改修が間に合わなかったらしく出丸がなだらかな下り勾配を持ってます.

でも広い.
それに開けた眺望は向こうに三島市からずっと太平洋が見渡せます.


いまだ深くはっきりと残っている切堀に畝堀,
武者だまりとして用いられたらしいすり鉢曲輪
整備されているとはいえ,土塁や堀がこうもしっかり残っているとテンション上がります.
続いて国道の反対側の本城へ.
石畳の旧街道から再び国道へ出て公民館脇から城跡へ.
ぐっと急勾配を登り切ると広大な二の丸へ.
そこから半ば下るように連郭式の本丸へ.

こっちもこっちで堀が深くしっかりと遺構や縄張りが見て取れます.
本丸から天守台を経て北の丸へ.

そこから山中を抜ける細い道.
いたる所に切堀や畝堀が見て取れました.

帯曲輪をぐるーっと回って西の櫓へとさしかかると広がるのがこの障子堀.
山中城の代名詞とも言えるくらい有名なこのお堀.

山中や土塁で防ぐんじゃ無くてここまで的を引きつけてから叩く戦法なんでしょうか,独特の形式ですよね.
これで西の丸と西櫓を囲って防護してるんですから敵方はさぞ攻めづらいことでしょう.

なんと言ってもこれだけの規模の堀を山の中切り開いて作ったというのが驚き.
ここだけじゃなくて山中城全体がかなりの規模を持っていて,全部回るのに1時間で効かない規模なんですから.
全体回るなら2時間必要って言われましたが,この規模なら納得です.
だいたい山城なんて猫の額ほどの曲輪を幾重にも重ねて互いの曲輪で援護しながら守るものだと思ってましたが,
山の中とは言えこれは物量戦を耐えうる規模のお城ですよ.
山中城の戦いの折には守勢4千,攻勢4万とも6万とも言われる規模だったそうですが,
この規模の城を4千で支えるのか・・・・・・と思わずにはいられないです.

障子堀に囲まれた西の丸,
この広さはおかしいと思う.どう考えても山城のスケールじゃない.

一通り見終わったので西の丸から下って降りてくる.
そうこうしているうちに山中城祭りが始まったので会場の岱崎出丸へと移動して愛鷹太鼓を見学.
でもあとの予定がつかえているので太鼓見たら次の場所へと移動.
次は芦ノ湖スカイライン.
芦ノ湖の駒ヶ岳とは反対側の外輪山を通っている有料道.

こっちの駐車場から芦ノ湖を望む.

振り返ると海.

そして富士山.
ゆっくり走りたかったんですが,こういう道のこと.
エンジン音の大きな車やバイクの前に軽自動車の居場所など・・・・・・.
ぐるっと回って駒ヶ岳の梺へ.

前回の旅行では雲が多くて登るの断念した駒ヶ岳ロープウェイへ.

山頂から芦ノ湖を望む.
外輪山の向こうに海.
視界が悪いのが悔やまれます.

大迫力の富士山.
この眺望はいいもんですね.
山頂の遊歩道もたっぷり歩けますし,どこから見渡しても違う眺望が待ってる.
これで視界が良ければなぁ・・・・・・.
ロープウェイを降りてきて今度はゆったり駒ヶ岳周回コース.
千条の滝とか硫黄地獄とか見てみたかったんですが,交通量と道に断念,というか気がついたら過ぎてた.
そのままぐるっと回り込んで大涌谷へ.


もうもうと立ち上がる白い煙.
鼻をつく蒸せっかえる濃密なかほり.
足元を流れていく白濁液.
硫黄の臭いそんな弱いわけではないんですが,ここまで強いのは無かったんじないかな?
駐車場締め出しの時間でもあったので若干くらくらしながらも大涌谷を後に.
初夏のことでまだ暗くなるには余裕ありましたが,調べておいた行きたいところ一通り見たのでそのまま箱根の温泉へ.
の~んびり温泉に入って疲れをとった後,明日の準備へと入りました.
ということで続く.