瀬戸内旅行の2日目.
この日は小豆島をあちこち巡りました.
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アルバム 111216-1218_瀬戸内 |
明くる日,というか夜明け前に日の出を見るべく外出.
方角からエンジェルロード辺りを狙っていて,宿の人も銀波浦がいいと言うのでそこへ.
土庄(とのしょう)からだと歩いてだいたい20分.空はようやく白み始めた頃.まだまだ暗い中で星が瞬いてました.

天気は上々.オレンジ色に染まる空に程良い雲.気持ちのいい光景です.
一通り撮影してまだ日の出まで30分以上あるので場所変更を.
そばに高見山という山があってそこの山頂が日の出スポットらしいということで行ってみることに.
いつもこういう思いつきで欲張って大概しくじるんですが,今回もまた似たようなことに.
まず,手にした地図がデフォルメされたものだったので現在地不明になる,WiMAXは全島不通でさまよい歩き,通りかかったおじいさんに場所を聞いてようやく登り始めたものの行き着いた先がアスレチック場で展望台へ行くためにそこを突破する羽目に・・・・・・.
すっかり息があがってしまって日の出時刻になっても走る気になれないという異例の事態のままどうにかこうにか山頂へ.


見晴らしは良いものでエンジェルロードから岬にかけるまで島南を一望でき,海の向こうには屋島,高松,女木島,男木島などが見渡せました.
太陽こそ昇ってしまっていましたが,雲間から覗く太陽を拝めたので日の出の撮影はOK.
ただ時間は結構消費してしまったのでエンジェルロード方面ではなく土庄方面へと続いているっぽい道を使って下山.
土庄のホテルへ戻り荷物を整えてから改めて舞台探訪の旅へと出発.
以下には舞台も普通の観光もごちゃ混ぜでいきます.
作品別の舞台探訪記事は別に用意しますので作中説明はそちらでってことで.

まずは土庄の平和の像近辺の土産物屋.

土庄港からエンジェルロード方面へ向かうと世界一狭い海峡 土渕海峡があります.
小豆島は実はこの海峡を挟んで二つの島が合わさって成り立ってるとのこと.
実質はほとんど川扱いで橋で繋がれているので区別もなにもなさそうですが.
そこから道に迷いつつ歩いてレンタカーを引き受けに.
予定時間で小豆島を巡ろうとすると公共交通機関では厳しいので足の調達は重要.自転車じゃ広すぎるしね,この島.

ちゃんと持ってきていますよ?
マグネットシートはこういう時に便利ですね.

まずは富岡八幡宮へ.
丘に建てられた神社で裏手からぐるっと回って登っていきます.
天気が良すぎて影になってる石段を撮ると空が白くとんでしまう・・・・・・.

はじめの石段.周囲の石垣の段々は桟敷だそうで,祭りのたびに家族が寄り集まって太鼓や御輿などを楽しんだ場だそうです.

すぐ脇にある中学校.ん?って感じですよね.

この石段を登ると眼前に海が広がり,向こうにいくつもの島が浮かんでいます.

そしてさらにある石段の上に建っているお社.
石段を登り振り返れば海.絶景です.

木々の向こうにエンジェルロードが見えます.冬場で木々の葉が散っているからこそわかる真実.

さらに登ってお社.
なるほど奥行きがなくてこれ以上引いて撮れない.

脇に護国神社が合祀されてておや?っと思ったけどどうもこれは違いそう.
富岡八幡宮を後にして,朝いけなかったエンジェルロードへ.時刻はちょうど満潮時間を過ぎたころ.

浮かび上がった道をのんびりと歩きます.
実際くるまで一人で道歩いてたらプックスクスされるかとびくびくしてたりしたんですが,カップル以外も結構いて,取り越し苦労でしたね.
それでもカップル多かったけど.




ここはがっぽり撮りまくりましたね.天気がいいことに加え,海の照り返しもあって本当にとるのが難しい.今度はレンズフィルタ類も準備しておきます.

エンジェルロード公園前の道(国際ホテル前のバス停)より一枚撮って続いては池田港へ.

平木の交差点のところにいる蛙の像を撮って,その足でオリーブ公園へ.

道の駅に車を止めて表の道.逆光なのでほとんどシルエットですが,向こうには二十四の瞳の舞台たる田浦岬が望めます.

脇へはいるとギリシャ風車.周囲がオリーブの木だらけなのもあって,その空間だけどことなく現実感のない雰囲気に感じられました.

道の駅でざっくり土産物をみてから二十四の瞳の分教場と映画村を見に岬へ.
これが遠いの.小説では8キロって書いてましたが,もっとあるんじゃないんですかね?道が細い部分も多くて車でも結構時間のかかる道のりでした.これを自転車で往復となると本当にえらいってもんじゃないでしょうな.



田浦岬の先端に本物の分教場と映画のセットとして作られた町並みと分教場のセットが作られています.
これは岬の分教場にて.こっちは廊下の窓が少し低め.




そしてこっちが映画村.
同じものがところを隔てて本物と映画用のセットと二つあって,それを見比べることができるなんてのも不思議なもんですが,やはり,本物とセットでは本物の方の存在感がものすごいですね.特に当時使われていたとおぼしき教材がおいてあったり,当時の写真が展示してあったりと単なる小説の舞台としてだけでない説得力を見せてくれました.

田浦岬を離れ続いては福田港へ.曲がりくねった斜面の
道を走っていると,島の東側の島々が見えてきます.
西側の土庄港とはほぼ反対側の港で,姫路への航路が延びています.
そしてそのすぐそば伊豆川沿いで一枚とって寒霞渓へ.
福田港の伊豆川沿いを遡るようにして上がっていくと細い道と急な上り坂続き,ぐんぐんとその高度を増していきます.
小豆島中央部にある山はその島の規模から考えても結構険しいものになっており,長年の風化によって険しい峡谷を作り出しています.
この山は星ヶ城山という瀬戸内の島々で一番高い山となっていて,なんと南北朝時代に城があったとのこと.
まずはそちらへと向かうことに.

山頂まで徒歩10分くらいかな?の所まで車で上がって行けて,広めの駐車場があります.
そこから林道を抜けて上がっていくと東峰と西峰へと登ることができます.
道は広くて迷うことはないかと.倒木くぐったり乗り越えたりはしたけど.

東峰へ向かうと不思議なオブジェクトが出迎えてくれます.
祭祀遺構だそうで,城ができる前は祭祀場だったみたい.

見晴らしは素晴らしいもの.
小豆島から東を展望するので遙か向こうには淡路島が見え,
視界の関係で確認はできなかったですが,北端の明石海峡大橋と南端の大鳴門橋が一望できるらしいです.
それにしても,ですよ.この星ヶ城山817mあるんですよ.竹田城が353m,砥石城だって791mでこれに及ばない上に
星ヶ城下の集落が海縁にあることを考えるとその高低差といったらハンパ無いですよ.
よくもまぁこんな所に城など構えたなと思います.
確かにここに拠点構えたら海上の状況を掌握したも同然なので重要拠点ではあるんでしょうが,6,700年も前の話ともなると壮大な話です.


西峰の方にも行ってみると遺構は社がたたずむなか南を見渡すことができ,内海湾や田浦岬,その先の香川の地が見渡せます.
東峰でもうっすら見えていたんですが,こちら側に来るとはっきり見える天使の梯子.
この幻想的な光景には息をのんでました.
天使の梯子にお目にかかることはちょくちょくありますが,ここまで見事なものをこの地で見られるとは思いもよりませんでした.



さて,星ヶ城山を離れ山中を数キロ走り寒霞渓(かんかけい)へ.
山々の風化がもたらした深く美しい峡谷で,日本三大渓谷に上げられている所.
渓谷の両側に散策コースがあるのですが,今回は時間の関係でそれを回るわけに行かず,渓谷をぶち抜くロープウェイで見学.
確かにこの渓谷はすごいんですが,ロープウェイからだといまいち絶景という感じには伝わってこなかったですね.
あまりに真上を通っているので下を見下ろすことがしづらいのと,南側に広がる田浦岬や内海湾の眺望が良すぎてついそちらに目が行ってしまうのが,もったいないかなと.
両方楽しもうと思ったら,やはり散策して見る必要があるのかもしれないです.
夕方も差し迫っていることから,寒霞渓を離れ中山方面へ山を下っていきます.
途中にある美しの原高原の四方指展望台でまた撮影.

四方指とはよく言ったもので,本当に360度綺麗に見渡せます.姫路方面に家島の島々や高松方面に屋島や女木島などが見えるしと素晴らしいです.
夕方も迫り,残り時間も焦るんですが,オレンジに染まり始める高松方面にでる天使の梯子を撮らないわけに行かないじゃないですか.
先ほどよりくっきりとピンポイントで出ていて何枚もシャッター切ってました.
そのあとは中山の千枚田を見にいったんですが,駐車場が分からず潔くあきらめることに.
そのまま池田港へ抜けてエンジェルロードへ.ここからは分刻みの行動.

エンジェルロードで潮の満ちた状態を撮影し,沈みゆく夕陽を撮ってから双子浦へとって返す.

双子浦は夕陽スポットということで狙ってたんですが,どうも遅かった模様.
それでもオレンジに染まる空と潮の満ちたエンジェルロードを見て行動予定終了.


レンタカーを返すまで若干の時間があったので逆光で苦しかった商店街と富岡八幡宮を撮影.
富岡八幡宮は暗くなりすぎてアウトっぽかったですが.
さてこれで小豆島全行程終了.
レンタカー返してバスで土庄港へ戻り,フェリーで新岡山港へ.
港からバスで岡山駅前へ移動して宿泊.