先日,長野を旅してきました.
夜出の朝帰りな3泊2日の車旅.
2回にわたってその記録をば.
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アルバム 111010-1011_長野 |
連休なのと前々から上田行きたいな~と思っていたので目的方面は長野県北部.
天気予報も晴れマークが連なっていたので決行しました.
ただ,思い立ってから時間がなかったので下調べなしの無計画旅行.
よし,まずはどっかの高原で星見るぞ,夜9時過ぎに出発して中央道から八ヶ岳の野辺山高原へ.
高原にさしかかるとどんどん外灯が少なくなってきてあたりががっつり闇へ.
これは満天の星空が期待出来るかと思ったんですが,明るいんですよ,月が.
10月中旬に入ったところと言うことで中秋の名月.
これはこれで美しいんだが,と月見したあとすごすごと上田へ出発.
山をぬけて朝4時頃には上田原の道と川の駅へと到着.
日の出まで仮眠してすぐそばの千曲川へ.


朝靄の中に浮かぶ山々と河原から見る日の出.

明るくなって見えてきたんですが,すぐ脇に大きな岩山がありました.
岩鼻と言うらしいです.これ削ったの千曲川だそうで・・・.
明るくなったとはいえまだ早朝なので,時間の関係ない場所へ.
それが砥石城.武田氏とか真田氏とか好きな方なら知ってる?かな?
そもそもなんで上田に来たかったかというと,中学時代に読んでいた池波正太郎の「真田太平記」の影響.
真田氏の話を武田信玄亡き後の大坂の陣が終わって松代移封されるまでを描いた長大な物語です.
まぁ当時はひたすら戦国小説読みふけっていたんですが,その中でも大好きだったのがこの小説でした.
そのなかで真田氏の重要な拠点として在ったのが砥石城です.
上田市街から上田菅平ICを過ぎてすぐのところに案内が出ており,簡単にふもとの駐車場まで行くことができます.
駐車場からはすぐに登山道が見えており整備もしっかりされていました.

駐車場脇より.あとから知ったんですが,ココもサマーウォーズの舞台だったんですね.


山登りと言っても20分程度,道は綺麗で広いし階段も綺麗に整備されてますけどね.
それでも急勾配な上り坂はかなり堪えます.
息絶え絶えになりながら砥石城あとへ.

若干霞んでいるんですが,上田市街が見渡せます.方角的に霞んだ向こうには塩田平と別所があるはず.

砥石城(戸石城)は山の頂に築かれた山城で米山城・戸石城・本城・枡形城という4つの城を合わせたもの.
一つ一つはそんなに大きな規模じゃないんですが,4つが相互に助け合って守ったらしいです.
散策と言うには勾配が大きいですが,さして距離があるわけではありません.
さらに10分ほど歩くと本城,枡形城へと着きます.

枡形城からは真田氏の里である真田の庄が望めます.
引き返して砥石城の向こうにある米山城へも行って4城制覇.

時間もいい頃合いになったので上田城へ.
こちらは真田昌幸が築いた平城.
西の櫓以外は復元ですが公園として解放されています.

内部は真田昌幸・幸村親子を祭った真田神社になっています.

裏には太郎山へと繋がっているという真田井戸.
市立博物館で上田の歴史を見て,山本鼎記念館で農民美術をみてから,真田太平記館へ.

割と規模の小さなところで,真田太平記中心とはいえ池波正太郎の作品展示だったのでちょっと期待はずれだったかな?
それでも池波正太郎作品の中で真田に関する書籍が結構あることに気がつけたのは収穫かも.
いままで真田太平記と真田騒動ほか数冊くらいなものだったので.

そして真田太平記館から駅前へ.
駅前にある真田幸村像.
真田といえば幸村が有名なので幸村推しになるのはいたしかたないんですが,
個人的には真田昌幸が好きなんですよね.

駅から上田城櫓下の駐車場側より上田城へ帰還.
上田城は千曲川の流れを利用して天然の堀としていたんですが,この駐車場があった側がその川の跡.
結構な断崖になっていますが,これで埋め立てられているんだとすると当時はどれほどのものだったんでしょうか.
上田市街を離れ,真田氏発祥の地である真田の庄へ.
ここには上田へ進出する前の本拠である館跡があります.

甲府の躑躅ヶ咲館跡と同じく土塁が周囲を囲む造りになっています.
建物はないですが,中に神社が残っています.

背後には真田本城となる山城があり,平時は館,戦時は山城でことを構えるようになっています.
これも躑躅ヶ崎館と同じですね.
ほんとは本城へも登ってみたかったんですが,登り口が分からなかったのと,日が傾き始める頃だったので断念.
真田の庄を見て,意外に小さいところだと感じたんですよね.
目の前には砥石の城が立ちはだかっているし,上田の地はその向こう.
村上氏が砥石城を押さえていたことを考えると本当に上田の地へ出るのが遠かったことが分かりますね.
当時真田氏はこの地を追われていたのでちょっと見方があわないかもしれないですが,
すぐそこにある上田へ出ていくのにどれだけの時間をかけたのかと感慨深いというか,大きな流れの一端を見ることができたような不思議な感覚に包まれていました.
こういうのはやはり実際にこの地へ立ってみてこそ分かることなんでしょうね.
真田を後にして上田原から塩田平へ.


生島足島神社をへて別所の北向き観音へ.


国宝の八角三重塔は屋根の修理中ということで山門のみの安楽寺.

常楽時へ向かう途中から見た塩田平.
霞んでて砥石城のある山がかろうじて見えるかな?という感じ.
別所を歩いて回った後そのまま温泉.
大湯,大師湯,石湯と公衆温泉は三つあるけど真田幸村の隠し湯たる石湯へ.
ゆっくりしてたらどうにも眠気が襲ってきたので上田原の道と川の駅まで戻って仮眠.