2018年となりました.
本年もいまじならっくをよろしくお願いいたします.
まずは昨年末の投票企画「美少女ゲームムービーランキング2017」ですが,おかげさまで2017年いっぱいをもって投票受付終了致しました.
本当に多くの方々にご参加頂きましてありがとうございました.
このあとコメント・票の集計を行ない,例年の通り結果を当blogにて発表させて頂きます.
どのような結果になっているか発表をお楽しみに,今しばらくお待ちください.
さて,いつものとおり2018年一発目の記事はOP/demoムービーBESTです.
例年blog記事として上げております伊頼の私的なムービーBESTです.
昨年の投票結果とはなんら関わりありませんのでそこのところお間違えなきようお願いします.
対象となるムービーは“美少女ゲームムービーランキング2017”に合せて2016/12/11~2017/12/10の間に公開された美少女ゲームムービー.
その中で私のハードディスクに残留が決定したもの.2017年は全部で138本でした.
これらを年末にすべて見直し,絞り込んだ上で順位付けしました.
その中からBEST15として発表します.
なお,ムービーの評価は十人十色,千差万別.
この順位は私の独断と偏見に充ち満ちていますのでご注意を.
ということでいつものごとく他の方のムービー評です.
[関連リンク]
・12/23 美少女ゲームムービーランキング 2017-投票 (Sandglass Elemental Particle / az様)
・12/31 2017エロゲオープニングムービーベスト10 (無限遠点の遥か先 / mugen0731optics様)
ではいつものごとく第一位から順に紹介です!
第1位
[Innocent Grey] 2017/09/15 発売
FLOWERS -Le volume sur hiver-(冬篇) オープニングムービー [ErogeTrailers]
ムービー制作: Mju:z(癸乙夜) [ねこあし支部]
テーマ曲名: Fairy Wreath
歌: 霜月はるか,鈴湯 作詞: 高橋麗子 作曲: MANYO
公開: 2017/08/01 1:56sec(含CM約10sec)
とにかく美しいムービーでした.イラストの綺麗さだけでなく,作品の雰囲気や曲や歌,細やかな素材のひとつひとつまでが,丁寧に作り込まれていて心に染みいってきました.弦楽の重奏や歌の二重奏の音色も良く響いており,画面の描写を空へと昇華させていくような澄んだ空気が清々しかったですね.まさに妖精がそこにいると感じさせてくれるような存在感は,一種の美術品のようで見とれてしまうような美しさを持っていました.
第2位
[SagaPlanets] 2017/12/22 発売
金色ラブリッチェ オープニングムービー [ErogeTrailers]
ムービー制作: yo-yu[よゆブロ]
テーマ曲名: Golden Mission
歌: 佐咲紗花 作詞: うらん 作/編曲: 菊田大介
公開: 2017/09/15 2:22sec(含CM約35sec)
賑やかしくドタバタと動き回って盛り上げている作品ながら,描写のひとつひとつがとても丁寧で,楽しく見せてくれました.素材の使い方もいろいろと工夫されていて,その場にあるものを使って状況を説明してくれる分かりやすさは格別でした.キャラクターの表情や学園の雰囲気なども良く伝わってくるし,このゲームで見せようとしているものが丸ごと詰め込まれているようなムービーでした.
第3位
[えにしそふと] 2017/09/29 発売
鬼がくる。~姉がひん死でピンチです~ オープニングムービー [ErogeTrailers]
ムービー制作: Syamo
テーマ曲名: 華咲く色は恋の如し
歌: 築山さえ 作詞/作曲: 金閉開羅巧夢
公開: 2017/06/23 2:01sec(含CM約15sec)
とても綺麗で柔らかな作品でした.美しく流れていく桜の花びらに,田舎の舞台風景,画面の端々から春先の空気感が透いて感じられるような繊細な雰囲気作りがとても心地よかったです.この和を意識した雰囲気作りが作品ともよく馴染んでいますし,それに黒髪で揃えたヒロインのビジュアルも目に映えていて,他のムービーとは一線を画す存在感を見せてくれました.
第4位
[パープルソフトウェア] 2017/11/24 発売
アオイトリ オープニングムービー [ErogeTrailers]
ムービー制作: ニライカナイ(MUGICHA)
テーマ曲名: アオイトリ
歌: 橋本みゆき 作詞: 石川泰 作/編曲: 山口たこ
公開: 2017/09/15 2:25sec(含CM約25sec)
相変わらずの存在感バリバリのムービーでした.表現している内容がシナリオにだいぶ寄ってしまっている関係でなかなか描写の内部まで入り込み辛いところはありますが,光の効果や差分表現などイラストが持つ表現力をさらに強める形でムービーに落とし込んでいて,一枚絵以上の存在感を示す異様な作品にも感じられました.素材の自力を存分に発揮させながら作った一本,圧倒されました.
第5位
[Digital Cute] 2017/05/26 発売
タンテイセブン オープニングムービー [ErogeTrailers]
ムービー制作: ニライカナイ(maruhi)
テーマ曲名: タンテイセブン
歌: Luna 作詞/作曲/編曲: 碓氷悠一朗
公開: 2017/04/14 1:43sec(含CM約15sec)
画面作りの面白さとノリの面白さが光った作品でした.威勢の良い楽曲の勢いに乗り,次々と素材が出てくる慌ただしさと赤を主体にした目に鮮やかな演出が良くてついつい見入ってしまったムービーでした.とくに曲や歌詞,コーラスとの歌の掛け合いが妙に頭に残り,自然とムービーにノせてくれましたし.極めつけの最後の一言がビシッと決まっていたのが格好良かったです.
第6位
[まどそふと] 2017/08/25 発売
ワガママハイスペックOC オープニングムービー [ErogeTrailers]
ムービー制作: gram6design
テーマ曲名: Hey Darling!
歌: 松下 作詞/作曲/編曲: 堀江晶太
公開: 2017/05/18 1:59sec(含CM約20sec)
テンション高くSD絵が動き回るのが楽しいムービーでした.曲のテンポの速さを利用してどんどん素材を見せていく勢いの良さと,SD絵を3D空間においてヒロインひとりひとりをきっちり見せようとする丁寧さとがバランス良く合わせられていました.増えたキャラクターにしてもきちんと後半で枠取りしてアピールされているし,駆け足でだーっと走り抜けていくような作品なのにきちんと分かる作りが気にいっています.
第7位
[Campus] 2017/07/28 発売
フユウソ -Snow World End- オープニングムービー [ErogeTrailers]
ムービー制作: ニライカナイ(MUGICHA)
テーマ曲名: Snow World End
歌/作曲: 榊原ゆい 作詞: Ayumi. 編曲: 折倉俊則 from STRIKERS
公開: 2017/06/09 2:08sec(含CM約20sec)
落ち着きのある冬の空気感と伸びのある曲の印象がよく合っていて綺麗にまとまっていた一本でした.ちょっと影を持たせたような白とグレーで見せる世界がとても印象的でひとつひとつのシーンの組み合わさり方も良かったです.メインヒロインの大枠はシンプルな作りをしつつも,細やかな表情変化が目を引くようになっていて画面の中に引き込んでくれました.
第8位
[Wonder Fool] 2017/10/27 発売
純情化憐フリークス! オープニングムービー [ErogeTrailers]
ムービー制作: rin&roco(ヴィネットブーケ)
テーマ曲名: フリークス・ロマンチシズム
歌/作詞: カサンドラ 作/編曲: 新井健史
公開: 2017/08/10 2:12sec(含CM約15sec)
とんとんとんと次へ展開していくリズム感が楽しいムービーでした.動きのひとつひとつのがカッチリしていて,曲の一定リズムに合わせて等間隔に動きがつけられていて,見ているだけでも曲に乗っていけるような楽しさがあり癖になります.動きの中にもたっぷりと遊びが仕込まれていて,さも妖怪が遊んでいるような雰囲気を感じられるようで,わくわくする一本でした.
第9位
[eRONDO] 2017/03/31 発売
こいのす☆イチャコライズ オープニングムービー [ErogeTrailers]
ムービー制作: ヴィネットブーケ(rin,roco)
テーマ曲名: こいのす☆イチャコライズ
歌: 塩出美彩希 作詞: 仲村芽衣子,三ツ矢新 作曲: 諸田英慈 編曲: 諸田英慈,maru
公開: 2016/12/30 1:50sec(含CM約25sec)
メインヒロインとの恋人生活を進めていくというゲームの狙いが分かりやすく見せてくれた暖かい一本でした.単にヒロインの変化を見せるだけでなく,恋人となったヒロインと物語を進めていくことで変化してゆく室内の様子を,部屋の差分表現を使ってわかりやすく見せてくれて,ヒロインと暮らす生活の変化を如実に感じさせてくれる良いムービーでした.
第10位
[ま~まれぇど] 2017/07/28 発売
お家に帰るまでがましまろです オープニングムービー [ErogeTrailers]
ムービー制作: KIZAWA Studio
テーマ曲名: ましまろホイップ
歌: 萌花ちょこ 作詞: 天ヶ咲麗 作/編曲: 橋咲透
公開: 2017/01/26 2:07sec(含CM約20sec)
ほんわかとしたキャラクターと可愛らしくファンタジックな雰囲気がとても印象的な一本でした.淡い色使いが特徴的で一枚一枚のイラストが映えるように作られていました.特にSDキャラクターやお菓子のイラストを使った飾り付けがなんとも可愛らしく,幕間のちょっとした空間で活躍していました.従来のま~まれぇどとひと味違ったムービーで楽しませてもらいました.
第11位
[SMEE] 2017/11/24 発売
Making*Lovers オープニングムービー [ErogeTrailers]
ムービー制作: yo-yu[よゆブロ]
テーマ曲名: Girls’ Carnival
歌: ユウカ 作詞: 永原さくら 作/編曲: ウミガメ
公開: 2017/10/06 1:59sec(含CM約20sec)
明るく柔らかい雰囲気の中でひとりひとりのヒロインを光らせて見せていました.ヒロイン紹介のシーンで出されるしぐさ表現の自然さが良かったですし,後半のメインヒロインの部屋を見せる形の表現も気に入っています.ヒロインのキャラクターを様々な方向から見せてくれているようで,ムービーをみるだけでもそれぞれのキャラクターが見えてくるような分かりさのある一本でした.
第12位
[ぱれっと] 2017/04/28 発売
9-nine- ここのつここのかここのいろ デモムービー [ErogeTrailers]
ムービー制作: PRHYTHM VISION
テーマ曲名: ReAliZe
歌: 米倉千尋 作詞: SugarLover 作/編曲: 山口たこ
公開: 2017/04/13 1:58sec(含CM約20sec)
机の描写や空間表現が独特で不思議な世界観を見せてくれた一本でした.色使いもセピアがかっていたり歯車や水面に並んだ机,逆さまに落ちてゆくヒロインなど,どういう意味合いを持つのか分からない表現が沢山にありますが,それらをひっくるめて見入らせてくれました.そして,ムービーでは完結しない,本編へ続くというようなラストのつくり方も上手かったです.
第13位
[NanaWind] 2017/06/30 発売
春音アリス*グラム オープニングムービー [ErogeTrailers]
ムービー制作: PRHYTHM VISION
テーマ曲名: 春音*ベール
歌: Ceui 作詞: 永原さくら 作/編曲: 小高光太郎、ラムシーニ
公開: 2017/03/17 1:43sec
早いテンポでどんどんと加速し駆け抜けていくような爽快さはこれ.多くの素材を次々と見せていく様子はいささか早りすぎかとも感じましたが,曲のテンポの速さと声の軽やかさをうまく捕まえて見せきってくれました.明るい画面と大きな文字のデザインは短時間でも分かりやすく,流れるように画面が遷移していくのが気持ちよかったです.
第14位
[minori] 2017/03/31 発売
トリノライン デモムービー [ErogeTrailers]
ムービー制作: 不明
テーマ曲名: Tetra.
歌: 原田ひとみ 作詞: 酒井伸和 作曲: 天門
公開: 2017/02/03 3:56sec(含CM約65sec)
曲の盛り上がりに対しても淡々としているような映像の静けさが目にのこる作品でした.3Dで精巧に作られた蝶やカニといった生物たちや島の風景といった綺麗な描写が多くありましたが,それが淡々と描かれているあたりに機械的な無機質さを感じられて不思議な感じを覚えました.大回転や立ち絵のしぐさアニメーションなど定番どころもあり,総じてminoriらしい一本となっていました.
第15位
[チェルシーソフト] 2017/12/22 発売
Suite Life オープニングムービー [ErogeTrailers]
ムービー制作: KIZAWA Studio
テーマ曲名: SUITE LIFE
歌: 新時あさ美 作詞: ジェームズ伊達 作/編曲: 東条サダヲ
公開: 2017/11/08 1:59sec(含CM約15sec)
曲のリズムに合わせてきっちりと動きを付けてくるリズム感が心地よいのと,段階を分けて作品内容の説明をこなしてゆく実直さが気に入った一本でした.テキストを用いて短的に物語の設定を説明したり,3段階に分けてのキャラクター紹介,実際の作品内の時間進行をイメージさせるようなイラストの展開など,一本のムービーの中で様々な要素を詰め込んでまとめ上げた良作でした.
さて,いかがだったでしょうか.今年は良いものが多くてかなり悩みました.ですが,制作者さんによって作品やムービーとの向き合い方や表現の方法がみんな違っていて,今年のムービーからはその違いがいつも以上によく出ていたように感じられました.それが色濃く出ていたのが上位の作品群になるかと思いますが,取り上げ切れなかった作品の中にもこれは,と思えるムービーも多くあり,選考しながら楽しくみられましたね.
ムービーの技術的な面はここ数年そう目新しい技術のようなものはみられていませんが,細かな工夫はだいぶ洗練されてきています.それに作品を深く読み込むこともだいぶ薦められているようで,何度も見返すことで見えてくるものや,一目で分からせようとするものなど,ムービーの一本一本についてもその狙いや見せ方の工夫がたっぷりありました.
さて,今年のムービーはどういう方向へ向かうのでしょうか.2018年も良いムービーに出会えますように.
記事内でご紹介頂きまして恐縮です。
今年も本当に悩みましたよね。
こうして伊頼さんの選んだランキング見ると、自分が悩んでいた時とは違った気持ちで楽しめますね。
それ入れたんだ、そっちも悩んだなぁ……、とか。
総括記事楽しく読ませて頂きました.
今回は良いのがよくて絞るのほんと難しかったですね.
悩んだからこそかもしれませんが,やっぱり他の方の選ぶラインナップやコメントは読んでいて違う見解が得られて参考に成しますし,楽しいです.