革製スマホポーチ

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コインシリンダーを作った流れで革細工でいろいろと作りたいものが出てきました.せっかくですから作ったものを記録としてあげていこうかなと思います.
まず初めはスマホポーチです.今まで使っていたスマホポーチがだいぶ痛んできたので作りました.
自分用なのでそれほど作り込みはしていないですが,さすが革だけあって丈夫なものになりました.





・今までのスマホポーチ

いつもスマホポーチに入れているのはスマホ代わりのipodtouchとWiMAXルータ,それとペンを一本.
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今まで使っていたものは布製のスマホポーチで,ヨドバシだったかどこかで千円台で買ったもの.
気に入らないところがあったのでマジックテープ留めだったのをマグネットに換えたり,カラビナ吊りだったのをベルトクリップ吊りにしたりとアレンジをして使っていました.

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ペンは裏側のポケットに無理矢理差し込んで使ってました.5年くらい使ってるはずでペンがあったところはこすれて裏地すら摺り切れかけてて,天寿全うに近い状態ですね.


・新スマホポーチのコンセプト

基本的には以前と同様に使えるものではありますが,次のことを考えて設計をはじめました.

1,ペンホルダー装備
 作る以上きちんとペンを収納したかったので.
2,マグネット留め
 以前のこだわり1.音が静かですし,放置しても勝手に締まってくれるから便利なんですよ.
3,ベルトクリップ吊り
 以前のこだわり2.直ぐに取り外せるし,位置も簡単に調節できるので.
4.鹿革の裏地
 液晶が触れるので裏地はすべすべの鹿革を使いたいなと.

この辺りを想定して制作をはじめました.


・型紙づくり

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まずは切り出しパターンを考えるためにデザインを考えて型紙を起こします.
まんまつり乙の世界じゃないか!みたいなこと思いながらやってました.
初めは飾りも兼ねて複雑な構造を考えていたんですが,革は厚みがあるので革を重ねた立体物をデザインしてしまうと,糸の下穴あけがえらいことになるので,最終的にシンプルにシンプルにとそぎ落としていきました.

最終的に試作の型紙を参考にしてフィーリングで抜いてしまったので最終的な型紙が無いという自分用ならではの手抜き作業.


・切り出し

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使用するのはクラフトショップで投げ売られていた薄手のオイル革端切れ(大)と鹿革端切れの詰め合わせ.合せて2000円くらいかな.コインシリンダーと違って自分用なので投げ売り端切れで十分.失敗を見越して大きめのを買ったのですが,作り直さなかったので実質はもっと安いはず.

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切り出します.蓋は調整が出来るように分離型にして,ジャンパホックで留める形にしました.

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切れたら穴を空けて金具類を取り付け.

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鹿革の裏地を接着材で固定.

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形を整えて縫い目の下穴を空けます.


・縫製

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縫っていきます.今回はスマホポーチ下から袋を閉じていくような形で縫い上げてきます.ペンホルダー端の縫い目とポーチ脇の縫い目がありますが,順番に縫うと後の縫い目で針が動かせなくなるので針4本を使って同時縫いで進めます.

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縫いはじめが一番難易度が高い場所,曲線をクロスステッチで縫い止めてゆきます.コインシリンダーと一緒ではありますが,こっちは曲面だし柔らかい革を使っているので糸の力加減が分かりにくかった.

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ペンホルダー側の縫い上がり.

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反対側は閉じるだけなのでもう楽なもの.

こう書くとあっという間に縫えたような感じですが,6時間くらいは縫い作業で格闘してました.切り出しから数えると一日仕事です.こだわりが無ければ出来合いのものを買った方がいい.絶対.



・完成!

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と言うことで完成したものがこちら.ペンホルダーが浅いんですが,むしろコレはipodtouchに比べてペンが長いせい.ペンの上が蓋を留めているジャンパホックとかち合っているのだけ計算ミスでしたが,使えなくは無いのでそのまま使用します.何かあって次作り直すことがあれば合せて直します.

裏地の鹿革のすべすべ感は言うまでもないですが,表側も革端切れで売られていたものとは思えない程の味を出してくれました.使って見た感じ落ち着いているし,革の手触りの良さは気持ちいいですね.焦げ茶の表地に真っ白な裏地は合うかな?と心配していましたが全然問題なかったですね.むしろメリハリがついて凄く良い仕上がりになりました.

と言うことで,無事スマホポーチは完成.今度は5年と言わずもっと持ちそうです.





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